ラトビアのアニメ映画『Flow』が2025年3月14日(金)に公開される。
映画『Flow』は、2025年の第82回ゴールデングローブ賞アニメ映画賞受賞作品。洪水に呑まれつつある世界の中で、運命に抗ったり、流されたりしながら漂う1匹の猫の旅路を描く。大洪水によって今にも消えてしまいそうな街から旅立つ決意をした1匹の猫と、たまたま同じボートに乗り合わせた動物たちの冒険の果てに待ち受けているものとは?小さな猫が繰り広げる旅の行方と、圧巻の映像に注目だ。
深い水底で溺れかけたはずが、巨大な岩山の上で目覚めた猫。周りを見渡すと、巨大なクジラだったことに気付く。そうしているうちに瞬く間に黒い影が迫り、背後から猫はヘビクイワシに掴みあげられて大空へ。自らが猫になったかのような臨場感あふれる映像世界は、見所の1つとなっている。
また、主人公の猫と旅を共にする動物たちのユーモア溢れる姿にも注目。花をもぐもぐと食べるカピバラや、物を集めるのが大好きなキツネザル、猫とは旧知の仲らしい愛嬌たっぷりの犬など、個性的な動物たちが登場する。
監督を務めたのは、ラトビアのクリエイター、ギンツ・ジルバロディス。監督・製作・編集・音楽を1人で手掛けた長編デビュー作『Away』でもアヌシー国際アニメーション映画祭コントルシャン賞受賞などにおいて高く評価され、『Flow』は長編第2作目となる。
そんな『Flow』はゴールデングローブ賞を含め、50を超える映画賞を受賞。さらに、第97回アカデミー賞では、長編アニメーション賞を受賞した。
なお、ラトビア映画がゴールデングローブ賞を受賞するのは『Flow』が史上初のこと。ギンツ・ジルバロディスは受賞スピーチにおいて「この映画は、とても小規模で若く、情熱的なチームのもと、大きな映画産業のない場所で作られた作品です。ラトビア映画にとって初めての機会で、我々にとって大きなことです」と語っていた。なお、米アカデミー賞長編アニメーション賞ノミネート&受賞もラトビア初の快挙となった。
また、『Flow』の公開を記念し、ギンツ・ジルバロディスの長編デビュー作であるアニメ映画『Away』を2025年3月14日(金)から新宿武蔵野館ほか全国で再上映。飛行機事故からたった1人生きのびた少年が、バディの黄色い小鳥とともにオートバイで孤独な旅をしていく様子を、全編セリフなしのフルCG映像で綴ったロードムービー作品だ。ギンツ・ジルバロディスの原点ともいえる作品であり、ぜひ『Flow』とあわせてチェックしておきたい。
世界が大洪水に包まれる中、ある1匹の猫は居場所を後に旅立つ事を決意する。流れて来たボートに乗り合わせた動物たちと、想像を超えた出来事や予期せぬ危機に襲われることに。しかし彼らの中で少しずつ友情が芽生えはじめ、たくましくなっていく。
【作品詳細】
映画『Flow』
公開日:2025年3月14日(金)
監督:ギンツ・ジルバロディス
原題:Flow
■映画『Away』再上映
公開日:2025年3月14日(金)
監督:ギンツ・ジルバロディス
製作年:2019年