“ビーントゥバー”が、新しいジャンルのチョコレートとして近年注目を集めている。本記事では、そんなビーントゥバーをいち早く提案するショコラティエを厳選して紹介。バレンタインデーに向けたヒントとしても参考にして。
ビーントゥーバー(Bean to Bar)とは、カカオ豆の選別から商品としてのチョコレートに至るまで、チョコレート作りの全工程を一人のショコラティエやブランドが一貫して手掛けるチョコレートのこと。
エストネーション 「トラッフルチャンキー」6個入り 3,456円(税込)、「ビーントゥバー」1,836円(税込)
このこだわりのチョコレートは、カカオ本来の香りや味わいを楽しめるタブレット型で登場することが多い。2017年のバレンタインには、六本木ヒルズのエストネーションから登場したおしゃれなパッケージのビーントゥーバーチョコ「トラッフルチャンキー」が注目を集めた。
最近ではこういったセレクトショップでの取り扱いに加え、専門店が続々と登場。カラフルな包装紙に身を包んだチョコレートバーだけでなくオリジナルスイーツを展開するブランドや、実際にチョコレートを作る過程をガラス越しに見ることができる店舗もオープンしている。
「グリーン ビーン トゥ バー チョコレート(green bean to bar CHOCOLATE)」は、ビーントゥバーを楽しみ、体験できるチョコレート専門店。カカオ豆がチョコレートになるまでの全工程をお店に併設されたファクトリーで行っている。店舗は中目黒と福岡に展開。中目黒店では、カフェスペースの目の前にファクトリーがガラス張りで設置されており、カウンター席に座りながら製造工程を見ることができる。特にこだわっているのがコンチング、ローストの工程。口に含んだ瞬間に感じる、チョコレートの完璧な口どけと味わいを作り上げるため、徹底した管理を行っている。
過去にはメゾン キツネ(MAISON KITSUNÉ)が運営する東京・青山のカフェ「カフェ キツネ(CAFÉ KITSUNÉ)」とコラボレーションしたクラフトチョコレートを販売したこともある注目ブランドだ。
今季のバレンタインは、チョコレートを交換することで「ひとつの想いが花開き、実を結ぶ」ように、という思いを込めて、バレンタインでは「花」をテーマにした商品を展開。バレンタイン限定「VALENTINE’S LOVE」からは、愛を象徴する花「ローズ」をメインに、赤い花やフルーツ、厳選したカカオ豆を使用した、見た目にも華やかなチョコレートバーやボンボンショコラが揃う。
発売日:2018年1月20日(土) ※期間限定
取扱場所:グリーン ビーン トゥ バー チョコレート中目黒店・福岡店
ミニマル(Minimal)は、日本発のビーントゥーバーチョコレートブランド。世界中のカカオ農園に社員が直接足を運び、クオリティの高いカカオ豆を選別・仕入れ、自社工房でカカオ豆から板チョコレートができるまでの全工程(選別・焙煎・摩砕・調合・成形)を管理し、製造するビーントゥーバー チョコレートの専門店として富ヶ谷、銀座、白金高輪に店舗を構える。カカオ豆の個性を活かし、カカオ豆本来の味わいや香りの表現に徹底的にこだわる気鋭のブランドだ。
ミニマルの路面店「ミニマル ギンザ ビーントゥーバースタンド」では、店内中央の大きなカウンターテーブルで、世界各国のカカオ豆を試食しながら好みのチョコレートをセレクトすることが出来る。また、店内では、カカオ豆からチョコレートまでの“製造工程”の試食も可能。焙煎したてのカカオ豆や、それを砕いたカカオニブ、さらにすりつぶしペースト状にしたもの、それを冷やし固めた完成形。これら4工程の違いを楽しめるのは、ビーントゥーバーならではと言える。
「マジドゥショコラ」は2016年に自由が丘にオープン。輸入したカカオ豆個々の発酵具合やローストの時間を秒単位で調整するなど、最高のチョコレートを造り上げている。こだわりのチョコレートを使ったスイーツも人気。これまでのブラック・ミルク・ホワイトに加え、“第4のチョコレート”と言われるブロンドチョコを使用したブロンド生チョコ「ナンバーフォー」や、独自の製法でカカオ豆の特徴を最大限に引き出した生チョコスフレ「マジドゥショコラ」など、新感覚のオリジナル商品が並ぶ。店舗にはイートインカフェを併設し、その場でビーントゥバーを楽しめるのも魅力のひとつだ。
ビーン トゥ バーチョコレートをアレンジしたチョコレートスタンド「ハイ カカオ チョコレートスタンド」。サンフランシスコ発祥「ダンデライオン」をサプライヤーに迎え、カカオの産地を選定。その豊かな香りを活かした様々なスイーツを提案する。
「サマーバード オーガニック(Summerbird ORGANIC)」は、南青山に店舗を構えるデンマーク発のチョコレートブランド。デンマーク語の「蝶々」を英訳したことが名前の由来で、“自然からインスピレーションを”というコンセプトのもとに誕生した。店内のショコラは、デンマーク政府認定100%オーガニックの原料を使用しており、“ビーン トゥ バー”製法でチョコレートを作成する。
その中でも人気商品は、ブランドのアイコンチョコレート「クリーム キス」。アーモンドペーストをベースに、柔らかいマシュマロのようなメレンゲクリームをチョコレートで薄くコーティングしたショコラは、滑らかなくちどけを楽しめる。これまでに、ハロウィンにはオバケ、バレンタインには真っ赤なハート、春には桜のモチーフといった季節限定の「クリーム キス」も数々登場。2018年のバレンタインには、ローズの香りを詰め込んだ「バレンタインローズ」がラインナップする。
サンフランシスコ発「ダンデライオン・チョコレート」はカカオ本来の味を純粋に味わうために、シングルオリジンのカカオ豆とオーガニックのケインシュガーのみを使用。蔵前、鎌倉など国内に数店舗を展開。京都では、カカオ バーとカフェの複合型店舗も展開している。
「テオアンドフィロ・アルチザンチョコレート(THEO&PHILO)」は、日本上陸したてのフィリピン発のチョコレートブランド。カカオ豆の選別や焙煎からバーになるまで、すべての工程を自分たちのファクトリーで行っている。
現在日本での取り扱いは少なく、少量生産のため、なかなか出会うことの出来ない貴重なスイーツ。2018年のバレンタイン時期にあわせて蔦屋書店・TSUTAYAの19店舗にて発売される。
フレーバーは南国生まれのユニークなものが多い。バナナの揚げ春巻き“ツーロン”をイメージした「TURON」、砂糖漬けの生姜にミントを合わせた「GINGER&MINT」、ドライグリーンマンゴーと塩のコンビネーションが楽しめる「GREEN MANGO & SEA SALT」など、他では味わえないこだわりのフレーバーが揃っている。
フランス名門ショコラティエ「ミシェルクルイゼル」は、"ビーントゥバー"の先駆け的存在。メゾンを象徴するビーントゥバーやビーントゥボンボンは、90年代に製造を開始した。ドミニカ共和国やメキシコなど世界6ヶ所のカカオ農園と直接契約を結び、安定した品質のカカオ豆を調達。収穫したカカオは各農園の敷地内で熟練の職人が発酵させ、フランス自社でカカオの焙煎からチョコレートの仕上げまでを一括管理している。カカオ豆の風味を活かすため、副原料やボンボンショコラに入れるプラリネなども全て自家製にこだわる。
現在日本には店舗が無いショコラティエの貴重なチョコレートが、2018年のバレンタインでは、全国主要百貨店にて期間限定で発売される。産地別のカカオの味わいや個性の違いを食べ比べることができるショコラセット「シングルプランテーションシリーズ」や、ビーントゥボンボンがアソートされた「コフレシリーズ」が登場。また、オイルサーディン缶やバケットを模ったチョコレートもフランス土産として人気を集めている。
アジア発の「ナユタ チョコラタジア(Nayuta Chocolatajia)」は、アジア人が「美味しい」と思う味を追求し、カカオ豆の産地や製法にこだわったビーントゥーバーチョコレートを販売するチョコレートブランド。2017年10月に、クアラルンプールに1号店をオープンし、2018年1月開催の「サロン・デュ・ショコラ 2018」、伊勢丹新宿店で開催のイベント「SWEETS COLLECTION」にて日本上陸。
マレーシア、フィリピン、ベトナム、インドネシアの、アジア4か国のカカオ豆をメインに使用したタブレットチョコレートを販売。産地ごとに異なる、個性豊かな風味を感じられるチョコレートとなっている。プレーンの他、マンゴーやココナッツ、カシューナッツ等を加えたタブレットチョコレートも揃う。