N.ハリウッド(N.HOOLYWOOD)は、2018-19年秋冬コレクションを発表した。
コレクションのインスピレーションとなったのは「ワーカー」。デザイナーの尾花大輔がアメリカに渡った際に見た、写真家アーヴィング・ペンが写し出した労働者達の姿に影響を受け、多彩なワークウェアを作り上げた。それぞれの仕事着を着たモデルが登場するランウェイ上は、まるで様々な職種の人々が行きかう街頭のような雰囲気だ。
アウターのフォルムは、ドロップショルダーにオーバーシルエット。布の分量を多くとり、平面的なパターンで構築されたコートは、着用すると身体を丸ごと包み込むようなボリュームを創出する。ダウンコートは、1枚羽織っただけで寒さを凌いでくれるかのような安心感に満ちている。キャンバス地のフード付きジャケットは、ライトブルーやネイビーといった色の切り替えがポップな表情。ダークカラーをベースとしたコーディネートに明るさをもたらす。
散見されたのは、イエローやオレンジといったエマージェンシー・カラー。消防士の服や避難用具に用いられるような色を、ベルトやバッグ等のアイテムで挿し色として取り入れるルックもあれば、アウターやオールインワンでコーディネートのメインに据えたルックも。いずれにしても、色が放つ強い主張がすぐに目を捕らえていく。着用することで、自己の確かな存在を表しているかのようだ。
つなぎのパンツのストラップ部分には、リュックに使用するようなストラップやバックルを使用。安全性や機能性といった言葉が頭に浮かぶ。アウターやパーカー、ジャケットに付けられたポケットがどれも大きかったり、認識を促すためのタイポグラフィがアイテムの随所にプリントされていたりと、人々が労働する時に機能する服として、細部まで抜かりのない“オーセンティック”なワークウェアが完成。
ストリートテイストのダイナミックなショルダーバッグは、ポーター(PORTER)とのコラボレーション。肩から斜め掛けにすると、見に纏っているかのような一体感を覚える。また、ファスナー1本で着脱可能なスニーカーは、コンバース アディクト(CONVERSE ADDICT)とのコラボレーションシューズ。その他、日本では通常展開していないティンバーランド プロ(Timberland PRO)とのコラボレーションウェアやブーツも登場。「ワークウェア」のコンセプトと各ブランドの特性を両方生かしたアイテムが、コレクションを彩る。