大阪府では、梅田・中之島周辺、心斎橋・難波周辺の両エリアを中心とし、再開発が進んでいる。大型複合施設をはじめとし、ホテルや美術館の設立、そして交通網までもが充実し、より便利で活気的な街へと変貌する。※情報は随時更新。
大阪北区梅田周辺の大規模再開発により、「グラングリーン大阪(GRAND GREEN OSAKA)」が誕生へ。JR大阪駅周辺や、「グランフロント大阪」「ルクア大阪(LUCUA osaka)」などの位置するエリアが生まれ変わる。2024年夏頃を目途に街びらきが始まり、2027年に全体開業を予定している。
「グラングリーン大阪」のJR高架下貫通通路を挟んだ隣接地、旧大阪中央郵便局敷地を含む大阪駅西地区に誕生する大型複合ビル「JPタワー大阪」。2023年3月に整備される「JR大阪駅西口改札」と直結するだけでなく、西梅田地区と大阪駅を結ぶガーデンアベニュー(地下通路)や、「JR大阪駅連絡橋口改札」から直通となる2階に新設の歩行者デッキとも接続。地下3階~地上39階で構成され、地下2・3階に駐車場、地下1階から6階に商業施設「KITTE大阪」、6階に劇場、7階から8階および29階から38階にホテル、9階にオフィスサポート、11階から27階に西日本最大級のオフィス空間が入る。
東急不動産は、梅田・茶屋町地区内の約0.6haを再開発する「茶屋町B-2・B-3地区第一種市街地再開発事業」を推進。地区幹線道路の未整備区間の整備を行い、魅力あるまちづくりを進める。
2027年度には、商業店舗、ホール、ホテル、オフィスなどが入居する地上17階・地下1階から成る施設が開業予定。2028年度には、2フロアから成る商業施設がオープン予定だ。いずれも、敷地内に十分なオープンスペースを確保し、周辺地域との連続性や回遊性に配慮しながら再開発することで、にぎわいのある都市空間を形成していく。
JR大阪駅西口に隣接する新駅ビル「イノゲート大阪」は、地下1階、地上23階、高さ約120mを誇り、駅直上という利便性、緑豊かな都市公園を望む抜群の眺望などを生かした「新たな価値を生み出し続ける出発点」を目指す施設へ。
1階と2階には広場や駅コンコース、2階から5階には飲食店舗がメインとなる商業ゾーン「バルチカ03(ゼロサン)」、6階にはカフェやラウンジなど物販ゾーン、9階から22階には新たなビジネス活動の拠点となるオフィスゾーンを設ける。
大阪駅直結の大型複合ビル「JPタワー大阪」内6階に、約1,300席を設ける新劇場「SkyシアターMBS(スカイ シアターエムビーエス)」が、2024年3月下旬にオープン。自由度の高い舞台機構と最新設備を備え、演劇・ミュージカル・音楽・演芸など国内外の芸術性の高い演目や、関西文化の発信に寄与する多様な演目を上演する。
JR西日本ホテルズとマリオット・インターナショナルによる新ホテル「大阪ステーションホテル、オートグラフ コレクション(THE OSAKA STATION HOTEL, Autograph Collection)」が、新複合ビル「JPタワー大阪」内に2024年夏に開業。40平米の部屋を中心に418室の客室を完備。また、宴会場やレストラン、大浴場を併設するフィットネスジムなどが設けられる予定だ。
ヒルトンの最上級ラグジュアリーホテルブランド「ウォルドーフ・アストリア」が関西初進出。大阪・梅田の大規模再開発「グラングリーン大阪」により、2025年度上期に開業予定。南街区の賃貸棟・西棟の2階および28階~38階に位置し、50平米を中心とする252室の客室を完備する。
水の都と呼ばれる大阪の中でも特に水との関りが深いエリア・堂島に、「大阪堂島浜タワー」が誕生へ。大阪のシンボル「御堂筋線」と「堂島川」を結ぶ賑わいとビジネスの発信拠点となる。地上32階・高さ約143mの「大阪堂島浜タワー」には、商業ゾーン・ホテル・オフィスが入居。そのうち1階から3階の低層階には、商業・健康増進施設、4階から15階はオフィス、16階には観光展望施設、17階から31階には「カンデオホテルズ大阪ザ・タワー」がオープンする。
なお地上135mの建物最上階に建設される展望露天風呂を備えた「天空のスカイスパ」からは、大阪の街並みが一望できる。
大阪市西区の安治川(あじがわ)沿いに「中之島GATEターミナル」が整備される。レストラン・BBQ・グランピング施設などのにぎわい施設のほか、プライベートチャータークルーズプランおよび水上タクシーによる大阪市内への送迎プラン、地域と連携したイベント、川口旧居留地などの歴史を伝える資料展示室の設置などが計画されている。
難波宮跡公園は、飛鳥時代から奈良時代に存在した宮殿である難波宮の遺構を守り続ける歴史公園。今回の再整備では、歴史公園と都市公園としての機能を持つ公園に生まれ変わることを目指し、後期内裏正殿の復元、各歴史遺構の解説板の設置のほか、大阪城を臨む芝生広場、その芝生広場に面した商業施設を建設する。
北大阪急行南北線(現:江坂~緑地公園~桃山台~千里中央)の新駅「箕面萱野駅」周辺開発に伴い、駅オープンと同日に駅・バスロータリーに隣接する「みのおキューズモール STATION棟」が誕生。駅前ビルを「STATION1棟」、北大阪急行の高架下店舗を「STATION2棟」と呼び、この2棟を合わせた総称を「みのおキューズモール STATION棟」とする。
大阪メトロは、「夢洲駅タワービル(仮称)」と、中央線の新駅「夢洲駅(仮称)」の実現化にむけて動きだした。「夢洲駅タワービル(仮称)」は、多様性が活力を生み出し、それが大阪中へ染み渡っていくというコンセプトのもと開発が進められる。地上55階、高さ約275mという巨大なビル内にはオフィス、ホテル、商業施設などが入居予定。総工費は、1000億円超を見込んでいる。
りんくう中央公園用地には、今後ホテル、コンベンションホール、物販・飲食店舗、サービスアパートメントを含む複合型施設が建設される予定。なお、着工・開業予定日などは未定だ。
大阪に新たな路線「なにわ筋線」が誕生。「なにわ筋線」では、中之島駅(仮称)と西本町駅(仮称)と南海新難波駅(仮称)が新駅として設けられ、既存のJR難波駅と南海新今宮駅から、新たに誕生する西本町駅、そして北梅田駅を結ぶ区間が整備される。新路線開通により、これまで乗り換えが多く不便だった関西空港から都心部へのアクセスがグッと便利になる。