滋賀県、高島市にある「メタセコイア並木」は、春の芽吹き・新緑、夏の深緑、秋の紅葉、冬の裸樹・雪花と四季折々に訪れる人々を魅了する人気の観光スポット。マキノピックランドを縦貫する町道沢牧野線と同様に続く県道小荒路牧野沢線に、延長2.4kmにわたってメタセコイアが約500本植えられており、遠景となる野坂山地の山々とも調和した絶景を生み出す。その光景は、「新・日本街路樹百景」にも選ばれている。
本記事では、“いつ来ても美しい”メタセコイア並木の四季折々の表情、そしてその魅力を紹介する。
心躍る春の頃。メタセコイアは、初々しい芽吹きから新緑までの時期迎え、爽やかな黄緑色の並木となる。例年の見頃は4月中旬~5月。爽快な景色が、来るものを誘う。
例年の見頃:4月中旬~5月
活気づく夏。6月~10月にかけてはメタセコイアはボリュームも増していく。青々しい葉っぱがぎっしりと木々を埋め尽くし、並木沿い散策道には木陰が生まれる。夏の風を感じながら散策を楽しめる。
例年の見頃:6月~10月
紅葉の秋には、メタセコイアが色づきはじめる。もみじのような真っ赤になるのではなく、その色は深みのあるレンガ色や茶色と表現される。時間帯や気象条件だけでなく、見る角度によっても色合いが変わる並木道は、色づいた葉が作り出す万華鏡の世界。
例年の見頃:11月下旬~12月上旬
枝に着雪した様子は、気象条件が揃わないと見ることができないという。着雪したメタセコイアが、白銀の田園の中に凛と立ち並ぶ姿は、なかなか出会えない光景。しかし、出会えた時はその幻想的な世界に引き込まれるだろう。
メタセコイアは、スギ科メタセコイア属の落葉高木で、和名はアケボノスギ。最大樹高が約115mにも及ぶといわれるセコイアにその姿が似ていることから、メタ(変形した)セコイアという名前になった。その歴史は、昭和56年にまで遡り、学童農園「マキノ土に学ぶ里」整備事業の一環としてマキノ町果樹生産組合が植えたのが始まりとされる。組合関係者をはじめとする地域の人々の手により慈しまれ、育まれて、その後さらに県道も協調して植栽されて、延長が伸ばされたことから、現在のこの雄大な姿となった。
周辺には、もうひとつ、春の絶景スポットとして海津大崎の桜並木がある。約800本のソメイヨシノが琵琶湖岸延々4㎞にわたり爛漫に咲き誇る姿は圧巻だ。季節が変わり、夏には快水浴場百選にも選ばれた、琵琶湖で最も美しいと言われるマキノサニービーチ高木浜と知内浜の2つの水泳場がおすすめ。日本の白砂清松百選に選ばれた松並木が続く湖畔の景色とともに楽しめる。
また、マキノ高原は、冬は真っ白なゲレンデ、春・秋は緑のじゅうたんが広がりオールシーズン楽しめる場所。マキノ林間スポーツセンターや、農業公園マキノピックランド、マキノ高原民宿村といった周辺施設も充実している。
【アクセス】
住所:滋賀県高島市マキノ町蛭口~牧野
※カーナビゲーションで目的地設定される場合は「マキノピックランド」(0740-27-1811)を登録。
■電車の場合
・JRマキノ駅からコミュニティバス・マキノ高原線で約6分(逆時計まわりは約25分)、「マキノピックランド」下車すぐ
■車の場合
・名神高速道路・京都東インターから西大津バイパス→湖西道路→国道161号線を北上(約80分)
・北陸自動車道・木之本インターから国道8号線→国道303号線→国道161号線を南下(約30分)
※「マキノピックランド」の無料駐車場利用可。
【問い合わせ先】
公益社団法人びわ湖高島観光協会
TEL:0740-33-7101