世界遺産や歴史的建築物、自然たっぷりの景観など観光スポットが多数ある魅力あふれる広島県。牡蠣や広島焼きなど、広島ならではの“美味しいもの”も多く、グルメ旅を楽しむにも絶好の場所だ。大阪からは、新幹線で約1時間半の距離にあり、朝早くから訪れれば日帰り旅行も可能。また、東京からは新幹線を使って約4時間で訪れられる。
今回は、広島旅行プランやコースを練っている人の手助けとなるよう、有名・人気の観光スポットをまとめた。広島市、呉市、竹原市、三原市、尾道市の5つの市からピックアップする。
広島市内中心地には、広島の象徴的な観光スポットが多数。世界遺産に登録されている原爆ドームをはじめ、広島城、縮景園などには、路面電車やレンタサイクルなどを使って巡るのがおすすめだ。
広島駅からも近く、広島の代表的な観光地のひとつでもある平和記念公園。そこに位置する「原爆ドーム」は、通常の文化財建造物とは異なり、破壊された建物が破壊されたときの状態のまま保存されており、当時の原爆の威力や悲惨さを物語る。忘れてはならない歴史を知り、平和の尊さを学ぶことができる「原爆ドーム」は、子供から大人まで訪れるべき場所。
原爆ドームの南に位置し、国の重要文化財にも指定されている「広島平和記念資料館」は、被爆者の遺品や被爆の惨状を示す写真や資料を収集・展示するととともに、広島の被爆前後の歩みや核時代の状況などについて紹介している。
原爆投下時間の8時15分で止まった懐中時計、焼け焦げた学生服などの展示から、当時の悲惨さが伝わってくる。東館と本館からなる広い展示スペースは、すべて見るのに最長3時間ほどかかる。
平和記念公園と同じく、広島駅からも訪れやすい場所にある「広島城」。城内の1層から4層は金箔鯱瓦・金箔鬼板瓦、江戸時代の衣装など貴重な資料を展示する歴史博物館、第5層は展望室となっている。展望室からは、原爆ドームなどの市内の景色とともに、遠くに宮島も眺めることができる。
広島駅からもほど近く、築庭400年にも及ぶ大名庭園「縮景園」。春は桜や桃、夏は新緑萌える木々、秋には紅葉など、季節ごとに様々な景観を楽しめ、心穏やかな時間を過ごすことができる。フラッと癒しを求める場所としてもおすすめ。
明治に呉海軍工廠が設置されて以来、日本一の造船技術を持つ軍港として栄え、その名残を今でも残す広島県呉市。戦前、この場所で戦艦大和が建造されたことでも有名で、ほかの街ではなかなか目にかかれない、潜水艦や巨大な護衛艦を間近で見ることができる。
呉の街を象徴する施設のひとつが「大和ミュージアム」。最大の見どころは、1階 大和ひろばに展示されている戦艦「大和」だ。設計図や写真、潜水調査水中映像などをもとに10分の1のスケール、全長26.3mの大きさで詳細に再現されている。操船シミュレーターなど体験型のコンテンツも見どころだ。
アレイからすこじまは、国内で唯一、潜水艦を間近で見ることができる公園で、自由に散策ができる。周りは旧海軍工廠のレンガ建造物が並ぶレトロな雰囲気が漂い、そこを歩けばタイムスリップしたかのような気分に。また、歩いてすぐの場所にある「港町珈琲店」では、海軍カレーを味わいながら潜水艦や護衛艦の景色を眺めることもできる。
恋人とのデートで訪れるなら呉港の夜景が一望できるロマンチックスポット「灰ヶ峰」の展望台がおすすめ。日本三大夜景の函館山より2倍以上の高さがあり、その夜景は、まるで天上から眺めているかのよう。光の筋が「くれ」と読めると、そのカップルは結ばれるという噂もあるそう……。
古くから瀬戸内の交通の要衝として栄えた竹原市は、“安芸の小京都”とも呼ばれる歴史的な風景が見どころ。また、「竹鶴」「誠鏡」「龍勢」の“竹原の三銘酒”をはじめ、美味しい日本酒に出逢える場所としても有名だ。
平安時代、京都・下鴨神社の荘園として栄えた歴史から、「安芸の小京都」と呼ばれる竹原のシンボルともいえるのが、たけはら町並み保存地区。落ち着いた風情を漂わせ、国の重要伝統的建造物群が立ち並ぶ街は、当時の趣を感じられ、ゆったりとした大人の旅行に最適だ。
酒蔵の街としても有名な竹原に来たなら、たけはら町並み保存地区内にある竹鶴酒造へ。ここでは、竹鶴酒造がつくる日本酒を幅広く展開するほか、古来から使用されている酒造りの道具などの展示も行っている。日本酒の品ぞろえの中には、蔵元だからこそ手に入るここだけの銘柄も。
同じくお酒好きにおすすめの観光スポットとしてピックアップしたいのが、たけはら町並み保存地区近くに位置する藤井酒造株式会社 酒蔵交流館。江戸時代に建てられた現役の蔵内の一角を開放しており、土と木の空間では、純米酒の試飲ができるほか、手作り雑貨などのお土産販売も行われている。