映画『風の電話』が、2020年1月24日(金)に全国ロードショー。モトーラ世理奈、西島秀俊ら出演。
“風の電話”という言葉を耳にしたことがあるだろうか。“天国に繋がる電話”とも呼ばれるそれは、岩手県大槌町在住のガーデンデザイナー・佐々木格が、“死別した従兄弟ともう一度話したい”という想いから、自宅の庭に設置した特別な黒電話だ。ラインの繋がっていない電話ボックスからは、もちろん外部に通信することはできないはず…。しかしこのエピソードは多くの反響を呼び、東日本大震災以降、3万人にものぼる人々が訪れている。
映画『風の電話』は、そんな実在する“風の電話”をモチーフにした物語。東日本大震災で家族を失った主人公の少女・ハルが、広島から故郷の岩手県大槌町に辿りつくまでの旅路と心の救済を描き出す。
<ストーリー>
17歳の高校生ハルは、東日本大震災で家族を失い、広島に住む伯母、広子の家に身を寄せている。心に深い傷を抱えながらも、常に寄り添ってくれる広子のおかげで、日常を過ごすことができたハルだったが、ある日、学校から帰ると広子が部屋で倒れていた。
自分の周りの人が全ていなくなる不安に駆られたハルは、あの日以来、一度も帰っていない故郷の大槌町へ向かう。広島から岩手までの長い旅の途中、彼女の目にはどんな景色が映っていくのだろうか。
憔悴して道端に倒れていたところを助けてくれた公平、今も福島に暮らし被災した時の話を聞かせてくれた今田。様々な人と出会い、食事をふるまわれ、抱きしめられ、「生きろ」と励まされるハル。道中で出会った福島の元原発作業員の森尾と共に旅は続いていき…。そして、ハルは導かれるように、 故郷にある<風の電話>へと歩みを進める。家族と「もう一度、話したい」その想いを胸に。
故郷の岩手までを旅する主人公・ハルを演じるのは、『少女邂逅』『おいしい家族』など、近年映画出演が絶えない注目女優、モトーラ世理奈。地震で家族を失い、心に傷を負った少女を、等身大の姿で演じる。
またそんなハルと同じく家族を失った男で、ハルと行動を共にしていく守尾役は、『空母いぶき』『任俠学園』の西島秀俊が務める。
さらに、旅の途中でハルが出会うことになるキーパーソンには、豪華キャストが集結。豪雨被害にあった広島で年老いた母と暮らす公平役に三浦友和、かつての故郷の景色に想いを馳せる今田役に西田敏行が抜擢。そのほか渡辺真起子、山本未來らも出演する。
なお監督は、『2/デュオ』『M/OTHER』『ライオンは今夜死ぬ』といった作品を手掛けてきた諏訪敦彦が務める。
【詳細】
映画『風の電話』
公開表記:2020年1月24日(金)全国ロードショー
監督:諏訪敦彦
出演:モトーラ世理奈、西島秀俊、西田敏行(特別出演)、三浦友和
配給:ブロードメディア・スタジオ