企画展「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」が、清澄白河の東京都現代美術館にて、2020年11月14日(土)から2021年2月14日(日)まで開催される。
「血がデザインできるか、汗がデザインできるか、涙がデザインできるか」──アート・ディレクター、そしてデザイナーとして多岐にわたる分野で活躍した石岡瑛子にとって、いかにして感情を、自らの熱気を、デザインというボキャブラリーで伝えることができるか?ということが重要であった。
「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」は、そのように無比の個性と情熱とが刻印された石岡の仕事を総覧する、世界初の大規模な回顧展だ。パルコなどの広告を筆頭に、映画やオペラ、そしてオリンピックのプロジェクトにまでいたるその仕事の数々を、時代・出会い・未知という視点から紹介する。
前田美波里を起用した資生堂のポスターやパルコの広告において、ジェンダーや国境といった既存の枠組みを刷新し、視覚表現によって新たな生き方を提案した石岡瑛子。第1章では、『西洋は東洋を着こなせるか』をはじめとするパルコや角川書店の広告などを通して、1960年代の高度経済成長期から80年代に至る、日本大衆文化の成熟を消費行動の視点から追う。
1980年代半ば以降、石岡はマイルス・デイヴィスやフランシス・フォード・コッポラといった世界の名だたる表現者との緊張に満ちたコラボレーションのなかで、デザインの表現領域を広げてゆく。第2章では、グラミー賞を受賞したマイルス・デイヴィスのアルバム『TUTU』や、アカデミー賞衣装デザイン賞に輝いた映画『ドラキュラ』の壮麗な衣装などを展示。集団制作のなかで自らのオリジナリティを発揮することで生まれた豊かな表現を、制作過程とともに紹介する。
第3章では、地域や時代を超えた未知の視覚領域へとかたちを与えてゆく後半生の仕事を総覧。2008年北京オリンピック開会式のユニフォームや映画『白雪姫と鏡の女王』衣装、ヴァーグナーのオペラ《ニーベルングの指環》舞台衣装などを通して、永遠性や夢といった普遍的なテーマを回転扉に、人間の可能性を拡張する石岡の表現に迫る。
企画展「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」
会期:2020年11月14日(土)〜2021年2月14日(日)
※当初の会期から変更
会場:東京都現代美術館 企画展示室 1F / 地下 2F
住所:東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)
休館日:月曜日(11月23日(月)、2021年1月11日(月)は開館)、11月24日(火)、12月28日(月)〜2021年1月1日(金)、1月12日(火)
開館時間:10:00〜18:00
※展示室入場は閉館30分前まで
観覧料:一般 1,800円、大学生・専門学校生・65歳以上 1,300円、中高生 700円、小学生以下 無料
※開催内容は変更となる場合あり
■同時開催
・企画展「MOTアニュアル2020 透明な力たち」
会期:2020年11月14日(土)〜2021年2月14日(日)
・コレクション展 「MOTコレクション」
会期:2020年11月14日(土)〜2021年2月14日(日)
【問い合わせ先】
・ハローダイヤル
TEL:03-5777-8600(年中無休 8:00~22:00)
・東京都現代美術館(代表)
TEL:03-5245-4111(平日 9:30~18:00)