2013年3月22日(金)、ヨシオクボ(yoshio kubo)の2013-14年秋冬コレクションが発表された。
今季は比較的細身のシルエット、テイラードなアイテムを多く盛り込み、大人の男性に向けたスタイルを提案。本来フォーマルなテイラードをカジュアルに着こなすレイヤードテクニックも必見だ。虎やライオンなど男ウケしそうなアイコンが全体に使われているが、それらモチーフとラグジュアリーなテキスタイルの組み合わせがユニーク。2番目のルックで登場したライオンが大胆に配されたポンチョタイプのアウターはジャカード。
カラーパレットもブラック、ネイビー、カーキを中心にすっきりとまとめてはいるが、プリントやディテール、ジャカードなどで、どこか異国ムードの漂う模様や配色も見られる。
「ベタでウケるグラフィックやモチーフをあえて使ってみた。アイコンみたいなものに対するイヤミなんです」とデザイナーの久保。アイロニックなメッセージも裏側に込めたあたりも、ヨシオクボ流のダンディズムだ。ブルゾンなどにプリントされたナイフや鍵などのグラフィックのコンセプトは「山小屋にこもって制作活動をするアーティストのおじさん」なのだそう。「GENERIC THINGS」のレターグラフィックトには、「ほら、こういのよくあるでしょ?」と皮肉とユーモアを効かせたメッセージも。大人っぽくなっても、やはりエンターテイメント性を大切にするヨシオクボらしいコレクションだ。