村上春樹の短編小説「ドライブ・マイ・カー」が映画化。
同作は第94回アカデミー賞にて日本映画初となる作品賞、脚色賞に加えて監督賞、国際長編映画賞にノミネートされる快挙を達成。そして、2022年3月28日(月)に開催された第94回アカデミー賞 授賞式にて、国際長編映画賞を受賞した。日本映画が同部門を受賞するのは滝田洋二郎監督の『おくりびと』以来13年ぶりだ。
村上春樹が2013年に発表した短編小説「ドライブ・マイ・カー」。舞台俳優の家福(かふく)を主人公に、亡き妻の記憶が呼び起こす深い喪失感と仄かな希望を綴ったこの物語を、『寝ても覚めても』(カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品)、『スパイの妻〈劇場版〉』(ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞受賞)で脚本を担当した気鋭・濱口竜介が映画化する。
かねてから『ドライブ・マイ・カー』の映画化を切望していたという濱口のもとに集まったのは、実力を備えた豪華キャスト達。『サイレント・トーキョー』『奥様は、取り扱い注意』の西島秀俊を主演に、『ロマンスドール』の三浦透子、『さんかく窓の外側は夜』の岡田将生、『ノルウェイの森』の霧島れいかが、メインキャラクターを演じる。
主人公・家福悠介(西島秀俊)
舞台俳優・演出家。脚本家の妻・音と満ち足りた日々を送っていたが、秘密を残したまま妻は死去。そして、演劇祭で演出のため、愛車のサーブで広島へと向かう。そこで、寡黙な専属ドライバーみさきに出会う。家福の希望へと一歩踏み出す心の機微を、西島秀俊が繊細に表現する。
渡利みさき(三浦透子)
主人公・家福の愛車を運転するドライバー。寡黙でありながら、芯のある女性。みさきと過ごすことで、家福は目を背けていたあることに気づかされていく…。
⾼槻耕史(岡田将生)
家福の妻・音と親密そうな気配を漂わせる 俳優。物語を大きく動かすキーパーソン。
家福⾳(霧島れいか)
秘密を抱えたままこの世を去った、家福の妻。脚本家。
映画『ドライブ・マイ・カー』は、第94回アカデミー賞にて作品賞・脚色賞・監督賞・国際長編映画賞の全4部門にノミネート。作品賞・脚色賞にノミネートに日本映画がノミネートされるのはアカデミー賞史上初の快挙となり、映画史に新たな歴史を刻む作品となった。なお、監督賞ノミネートは1986年の黒澤明監督映画『乱』以来、国際長編映画賞は2019年の是枝裕和監督映画『万引き家族』以来となる。
3月28日(月)開催の第94回アカデミー賞 授賞式で、映画『ドライブ・マイ・カー』は国際長編映画賞を受賞。日本映画が同部門を受賞するのは滝田洋二郎監督の『おくりびと』以来13年ぶりだ。