展覧会「前田利為 春雨に真珠をみた人 ─前田家の近代美術コレクション─」が、東京の目黒区美術館にて、2021年2月13日(土)から3月21日(日)まで開催される。
前田利為(としなり)は、金沢を中心とした加賀藩をかつて治めていた前田家の第16代当主である。明治から昭和を生きた陸軍軍人であった利為は、4度にわたるヨーロッパ赴任を含む多忙な公務のかたわら、自ら展覧会を巡り、美術家のもとを訪れて、美術作品を収集した。
展覧会「前田利為 春雨に真珠をみた人 ─前田家の近代美術コレクション─」の「春雨に真珠をみた人」とは、利為が蜘蛛の巣に宿った雨粒を写真に収め、アルバム台紙に「綾真珠」と記したことによる。本展では、そのように繊細な感覚を持ちあわせていた利為による、近代美術コレクションを公開する。
本展では、利為がとりわけ気に入っていた作品を紹介。なかでも、一時はロダンの工房で助手を務め、動物をモチーフとしたモダンな彫刻で人気を集めたフランソワ・ポンポンの《シロクマ》と《バン》は初公開となる。
また、日本画家・牛田雞村の代表作《鎌倉の一日》を初公開するほか、ルノワール《アネモネ》やコラン《庭の隅》、竹内栖鳳《南支風色》など、前田家の邸宅を彩った絵画の数々も展示する。
利為は、自らの暮らしや出来事を一流の画家に描かせた。また、その近代美術コレクションには、一族にまつわる業績に取材した作品も含まれている。会場では、下村観山《臨幸画巻》や久保田金僊《駒場御本邸画帖》など、前田家の歴史にゆかりの深い作品も目にすることができる。
展覧会「前田利為 春雨に真珠をみた人 ─前田家の近代美術コレクション─」
会期:2021年2月13日(土)〜3月21日(日)
会場:目黒区美術館
住所:東京都目黒区目黒2-4-36
開館時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜日
観覧料:一般 800円(600円)、大高生・65歳以上 600円(500円)、中学生以下 無料
※障がいのある方と、その付添者1名は無料
※( )内は20名以上の団体料金
※目黒区在住者・在勤者・在学者は受付で証明書類を提示することで団体料金にて観覧可(他の割引と併用は不可)
【問い合わせ先】
目黒区美術館
TEL:03-3714-1201