企画展「明日への祈り展 ラリックと戦禍の時代」が、箱根ラリック美術館にて、2022年3月19日(土)から11月27日(日)まで開催される。

ラリック作品の“祈り”のかたち

企画展「明日への祈り展 ラリックと戦禍の時代」は、“祈り”に着目して、ルネ・ラリックの作品を紹介する展覧会だ。

ラリックが生きた20世紀前半は、激動の時代であった。1914年に人類史上初の世界大戦が、そして1939年には第二次世界大戦が勃発、それらは人びとの生活ばかりでなく、ラリックの創作活動にも大きな影響を及ぼした。

第一次世界大戦時、閉鎖に追い込まれた工場では、実験用ガラス器具や衛生用ガラス製品の製作を強いられ、ラリックは作品を作ることができなかった。しかしそうしたなかでも、ラリックは国会などの要望により、兵士や戦争孤児、そして当時流行していた感染症・結核の患者の生活を向上させるため、チャリティー用のブローチやメダルを制作。そして第一次大戦の終結後には、ラリックは悲しみを鎮めるかのように、ガラスを用いて教会などの内装を手がけたのだった。

本展では、《二人の女性の半身像》や《雄鶏》といったブローチ、鉢《天使》、脚付杯《パリ市》、そしてランプ《キリスト》など、人びとの心に寄り添ったラリックの静謐な作品を目にすることができる。

展覧会概要

企画展「明日への祈り展 ラリックと戦禍の時代」
会期：2022年3月19日(土)〜11月27日(日)
会場：箱根ラリック美術館
住所：神奈川県足柄下郡箱根町仙石原186番1
開館時間：9:00〜16:00(美術館入館は15:30まで)
休館日：毎月第3木曜日(8月は無休)
入館料：大人 1,500円、大学生・高校生・シニア(65歳以上) 1,300円、中学生・小学生 800円
※営業日および開館時間は変更の可能性あり(最新情報については美術館公式ホームページを確認のこと)

【問い合わせ先】
箱根ラリック美術館
TEL：0460-84-2255