シュウマン(SYUMAN.)の2022年秋冬コレクションが、2022年3月18日(金)に渋谷・ミヤシタパークにて発表された。ウィメンズブランド・アニムス(Animus.)との合同ショー形式である。
2015年より「シュウ(SYU.)」として始まったブランドが、「シュウ オム/フェム(SYU. HOMME/FEMM)」へのアップデートを経て、8年目の節目に「シュウマン」と改名。2022年秋冬コレクションは、シュウマンとして初のランウェイとなり、デザイナーSYU.のウィメンズブランド・アニムスと合同ショーを行った。
シーズンテーマは"Listen to your Eyes"。SYU.の服作りへの拘りを原点に、全ての表現者へのリスペクトと、世の中への愛を込めたという。
その試みの一つが、夜の東京に似合うショー演出だ。音楽は、ラップと歌を自由に行き来するボーカルスタイルが特徴のSIRUP(シラップ)、Tempalay(テンパレイ)のメンバーでもあるAAAMYYY(エイミー)、音楽プロデューサーでギタリストのShin Sakiura(シン サキウラ)がトリプルコラボレーション。その心地よい歌声とサウンドに乗って、ダンサー・ソラキ(THE D SoraKi)がストーリーテラーを務める。
さらに、BE:FIRST(ビーファースト)のメンバーとして活躍するジュノン(JUNON)も、初のキャットウォークを披露。多様な表現者が、ランウェイを彩った。
シュウマンの軸となるのは、"個人が自分を表現するために選択できる"クリエイション。例えば、一見マチュアな衣服に差し込まれた"少年心"のディテールが印象的だ。例えばコーデュロイのセットアップスーツは、襟元や裾にほつれたような赤いステッチを施してアクセントをプラス。他にも、光沢感のあるレザーをベースにユーズド風の加工を施したジャケットや、肩の切り替え部分にビジューをあしらったトップスなどが並ぶ。
また、アイテム一つ一つに目を向けると、そのスタイリングが個々人に委ねられていることに気づく。ファーストルックは、フーディの上にキルティング風アウターを羽織った、カジュアルなレイヤードスタイルであった。続いてフォーマルなテーラードに移行したかと思えば、リラクシングなスウェットや透け感のあるアウターなど、次々に趣の異なるルックが登場。それはシーンに合わせた衣服の提示ではなく、むしろあらゆる場においても自己を貫くことの重要性を示しているのかもしれない。
カラーパレットは、ヴィヴィッドな色味を取り入れつつも、どこか陰りを思わせる。ブルー×ブラックのセーターや、イエローのレオパード柄コート、ディープレッドのブレザーなどが展開された。
なお、シュウマンは2つのラインで構成。一つは、成熟した感性に自信と色気を与えるような、ファブリックや縫製を追求した「アダルト ライン(ADULT LINE)」。もう一つは、SYU.の持つ自由な発想をデザインやパターン、カラーで主張した「ユース ライン(YOUTH LINE)」だ。年齢や性別などの固定概念を取り払い、服を着るその人だけが持つ魅力を引き出してゆく。