数々の有名デザイナーを輩出した文化服装学院で、第11回目となるファッションコンテストが開催。2014年1月22日(水)に、服飾工芸部門、デザイン部門のファッションショーが行われた。
左) メンズ部門賞 アパレルデザイン科2年 林吟濃
右) レディス部門賞 アパレルデザイン科2年 久保田あゆみ
コンテストは、文化服装学院、文化服装学院広島校、文化ファッション大学院大学、連鎖校、通信教育の在校生を対象とし、デザイン部門、服飾工芸部門、技術部門トワリストの3部門で構成される。デザイン部門では、自由課題でデザイン画を募集。応募総数2,274枚(レディス970枚、メンズ304枚)中から、21名(レディス14名、メンズ7名)が一次審査を通過し、選ばれた学生がショー形式の審査に臨む。
デザイン部門の審査員には、マッシュライフラボ 取締役・プロデューサーのチダ コウイチ、ドレスキャンプ(DRESSCAMP)デザイナーの岩谷 俊和、文化出版局「装苑」編集長の児島 幹規など、全8名が出席した。
左) デザイン部門大賞 ファッション高度専門士科4年 戸川大地
右) 服飾工芸部門大賞 シューズデザイン科3年 高賢慶
選ばれた14名の学生は、カラフルな布をコラージュしたデコラティブな作品から、簾を全身に巻き付けたもの、SNSの吹き出しをあしらった服など、自由な発想の下につくられた服が登場。
全14作品の中から見事グランプリに選ばれたのは、ファッション高度専門士科4年の戸川大地の作品。立体的なフォルムの真っ赤な服やヘッドピースは、未来で人と生物が共存する様子をイメージしたという。メンズ部門賞では、アパレルデザイン科2年の林吟濃による機能性を重視し氷山をプリントした服、レディス部門賞では同じくアパレルデザイン科2年の久保田あゆみによるプリーツで年輪を表現したドレスが選ばれた。
また服飾工芸部門では、空間演出家の毛利臣男など5名の審査員によりグランプリが決定。自然をインスピレーション源に一枚の革でシンプルに仕上げたストラップサンダルを披露した、シューズデザイン科3年の高賢慶が大賞に輝いた。
■デザイン部門 審査員からコメント(一部)
-岩谷 俊和 (ドレスキャンプ デザイナー)
「他にも素晴らしい作品がありましたが、グランプリに選ばれた作品を見て、作った本人は自信があったのではないかと思います。作品を見て"自信"を見てとれることは、あまりありません。なかなかのことだと思います」。
-チダ コウイチ (マッシュライフラボ 取締役・プロデューサー)
「学生でも自分の感性や良いところをぶつければ、感動を与えることができます。私も学生の時は一番上は取れなかったけど、今このようにして社会でやっていくことができています。自分の感性を信じながら、これからも作品を作り続けていってほしいです」。
-児島 幹規 (文化出版局「装苑」編集)
「私は作る立場ではなく紹介する側なので、写真を撮ったらどうなるか、モデルが着たらどうなるか、という目線で選んだので、第一印象や素材感が重要だと感じました。装苑の編集長をやらせていただいてるので、将来取材することになってお会いできればと思います」。