岐阜県現代陶芸美術館では、開館20周年記念 特別展「超絶技巧、未来へ! 明治工芸とそのDNA」を、2023年2月11日(土・祝)から4月9日(日)まで開催される。その後、長野県立美術館、東京の三井記念美術館などを巡回する。
特別展「超絶技巧、未来へ! 明治工芸とそのDNA」は、金属や木、陶磁、漆、ガラスといったさまざまな素材を用いて、「超絶技巧」の工芸作品を手がける現代作家を紹介する展覧会だ。
もともと「超絶技巧」という言葉は、明治時代に高い技術のもとで制作された、極めて精巧な工芸作品に対して使用された。職人技を駆使して精巧に仕上げられた明治工芸は、陶磁、漆工、 七宝、木彫、そして刺繍絵画と、多岐にわたっている。
本展では、明治工芸の「超絶技巧」を受け継ぐ現代作家による新作を中心に展示。たとえば、木彫作家・福田亨による《吸水》の蝶は、木をはめ込みながらまるで本物のように表す一方、水滴は板全体を掘り下げて浮き彫りにし、研磨してつやを出して仕上げられている。また、稲崎栄利子の《Euphoria》は、レースのような繊細な見た目でありながら、磁器製で作られたものだ。
加えて本展では、明治工芸の逸品もあわせて紹介。明治工芸の多くは海外に輸出されたものの、近年積極的に買戻しが行われている。なかでも、京都の清水三年坂美術館は、国内屈指の明治工芸コレクションを築き上げている。会場では、清水三年坂美術館蔵や個人蔵の明治工芸作品も目にすることができる。
開館20周年記念 特別展「超絶技巧、未来へ! 明治工芸とそのDNA」
会期:2023年2月11日(土・祝)〜4月9日(日)
会場:岐阜県現代陶芸美術館 ギャラリーI
住所:岐阜県多治見市東町4-2-5 セラミックパークMINO内
開館時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜日
観覧料:一般 1,000円(900円)、大学生 800円(700円)、高校生以下 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳、特定医療費(指定難病)受給者証の所持者および付添者1名までは無料
■出品作家
青木美歌、池田晃将、稲崎栄利子、岩崎努、大竹亮峯、蝸牛あや、小坂学、長谷川清吉、樋渡賢、福田亨、本郷真也、前原冬樹、松本涼、盛田亜耶、山口英紀、吉田泰一郎、彦十蒔絵 若宮隆志
■巡回情報
・長野会場
会期:2023年4月22日(土)〜6月18日(日)
会場:長野県立美術館(長野県長野市箱清水1-4-4)
・大阪会場
会期:2023年7月1日(土)~9月3日(日)
会場:あべのハルカス美術館(大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス 16F)
・東京会場
会期:2023年9月12日(火)~11月26日(日)
住所:三井記念美術館(東京都中央区日本橋室町2-1-1 三井本館 7F)
・富山会場
会期:2023年12月8日(金)〜2024年2月4日(日)
会場:富山県水墨美術館(富山県富山市五福777)
・山口会場
会期:2024年9月12日(木)~11月10日(日)
会場:山口県立美術館(山口県山口市亀山町3-1)
・山梨会場
会期:2024年11月20日(水)~2025年2月2日(日)
会場:山梨県立美術館(山梨県甲府市貢川1-4-27)
※作品は会場により一部異なる
【問い合わせ先】
岐阜県現代陶芸美術館
TEL:0572-28-3100