ラザール ダイヤモンド(LAZARE DIAMOND)は、アメリカ・ニューヨーク発のジュエリーブランド。婚約指輪(エンゲージリング)、結婚指輪(マリッジリング)を手掛ける“世界三大カッターズブランド”の1つに数えられる。
ラザール ダイヤモンドの創始者はラザール・キャプラン。1883年、宝石商の三代目として生まれたラザールは、雪の結晶のように輝く“世界で最も美しいダイヤモンド“を追い求めて、ジュエリー界へ参入。1903年、20歳のときに独立を果たし、故郷のベルギー・アントワープを離れ、1914年アメリカ・ニューヨークに本拠地を移す。同年、ラザール・キャプラン・インターナショナルを設立。
1917年、プエルトリコに初のダイヤモンド・カッティング工場を設立。ラザール・キャプランの特徴的なカッティングは、彼の従兄弟で数学者のマルセル・トルコフスキーの理論を活かした「アイディアルメイク」に基づく。原石の輝きを最大限に引き出すための数式で導かれた数値内でカットを施すことで、ダイヤモンドは七色のように輝く。今日でもラザール ダイヤモンドは、この最も美しく輝くダイヤモンドにこだわり、「アイディアルメイク」を採用している。
若干22歳にして“最も優れたダイヤモンド・カッター”と呼ばれた実力者であるラザール。1935年には、宝石商ハリー・ウィンストンにより726カラットもの巨大原石ヨンカーダイヤモンドのカッティングを任命される。わずかなミスでも原石が粉々になるといわれた困難な作業を見事に成功させたことで、一気に世界的に知名度を上げる。あだ名は「カッティングの魔術師」「Mr.ダイヤモンド」。
ラザール・キャプランによる優れたカッティング技術は、ダイヤモンドの基準にも影響を与えた。それまで、ダイヤモンドは、カラット=大きさ、カラー=色、クラリティ=透明度の3点を基準にした「3C」で評価されていたが、ラザール・キャプランの影響により、カッティングを加えた「4C」へと厳しい基準へと更新される。
また、ダイヤモンドの原石そのものにもこだわり、原石自体にも厳しい基準を設定。ゆがみのない、希少な正八面体の「オクタへドロン」を中心に、厳選した原石のみを使用。
1946年、ダイヤモンド・トレーディング・カンパニー(DTC)のサイトホルダーに。ダイヤモンド・トレーディング・カンパニーは、世界で流通するダイヤモンド原石の約半分の採鉱、評価、ソーティング、販売を担い、世界屈指のダイヤモンドの専門家たちに原石を販売している企業だ。
1983年、世界で初めて、ダイヤモンドへのレーザー刻印に成功する。
1985年、初めてのダイヤモンドブランドとして「ラザール ダイヤモンド」をスタート。
1990年、ラザール・キャプラン・ジャパン・インクを創立し、日本国内での展開を始める。
2000年、ラザール ダイヤモンド ブティックを立ち上げる。米国、カナダ、東南アジア、日本、カリブ海沿岸諸国、中南米などのエリアの小売宝石店内で、ラザール ダイヤモンド ブティックを展開を始める。
ラザール ダイヤモンドのアイコニックなジュエリーは、「ニューヨーク クラシカ コレクション」。“クラシカ”の名にふさわしい伝統と洗練さを兼ね備えた、ウエディングリングで、各モデルには、「ニューヨーク ニューヨーク」「ソーホー」など、ニューヨークにちなんだ名前があしらわれている。地金は、ダイヤモンドを最も引き立てる素材・プラチナやゴールドを使用。
また、華やかさ、初々しさをモチーフにした「ピンクレーベル コレクション」も人気。リング部分に、独特の気品で人気のピンクゴールドを使用することで、女性らしさを演出。ピンクゴールドに加えて、イエローゴールドのモデルも取り揃える。