通学のため、叔父・茂道の家に居候することになった高校生の直達。だが、どしゃぶりの雨の中、最寄りの駅に迎えにきたのは見知らぬ大人の女性、榊さんだった。案内されたのはまさかのシェアハウス。いつも不機嫌そうにしているが、気まぐれに美味しいご飯を振る舞う26歳のOL ・榊さんを始めとし、脱サラしたマンガ家の茂道(通称:ニゲミチ先生)、女装の占い師・泉谷、海外を放浪する大学教授・成瀬と、いずれも曲者揃いの男女5人、さらには、拾った猫ミスタームーンライト(愛称:ムー)をきっかけにシェアハウスを訪れるようになった直達の同級生で泉谷の妹・楓も混ざり、想定外の共同生活が始まっていく。
そして、日々を淡々と過ごす榊さんに淡い想いを抱き始める直達だったが、「恋愛はしない」と宣言する彼女との間には、過去に思いも寄らぬ因縁が。榊さんが恋愛を止めてしまった本当の理由とは?
『子供はわかってあげない』で漫画賞を総なめにした人気漫画家・田島列島の漫画『水は海に向かって流れる』が広瀬すず主演で実写映画化。過去の出来事から心を閉ざしてしまい、どこか冷めていて、日々を淡々と過ごす26歳のOL榊さんを主人公に、人との交流を経て心が変化していく様子を繊細に描き出す。