2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ発生後まもなく、政府が被害者と遺族を救済するための補償基金プログラムを立ち上げる。特別管理人を任されたのは、弁護士ケン・ファインバーグ。調停のプロを自認するファインバーグは、独自の計算式に則って個々人の補償金額を算出する方針を打ち出すが、さまざまな事情を抱える被害者遺族の喪失感や悲しみに接するうちに、いくつもの矛盾にぶち当たる。
約7000人の対象者のうち 80%の賛同を得ることを目標とするチームの作業は停滞する一方、プログラム反対派の活動は勢いづいていく。期限が刻一刻と迫るなか、苦境に立たされたファインバーグが下した大きな決断とは……。
映画『ワース 命の値段』は、実話をもとにした傑作社会派エンターテインメント。物語の題材となっているのは、アメリカを襲った未曾有の大惨事“9.11”テロの被害者と遺族に補償金を分配する国家的な大事業だ。映画『スポットライト 世紀のスクープ』『それでも夜は明ける』の製作陣が集結し、マイケル・キートンが主演、プロデューサーを務める。