戦後、「斜陽」「人間失格」を世に問いながら、39年の短い生涯を閉じた日本を代表する文豪、太宰治。彼の生誕105年を機に展示会「生誕105年 太宰治展-語りかける言葉-」が2014年4月5日(土)から5月25日(日)まで開催されている。
没後60年以上の歳月を経てもなお、私たちに親しく語りかけてくる太宰の作品。本展示会では、読者に真っ直ぐに向き合い、心をつくし、珠玉の物語を紡いだ、希代の物語作者の生涯を太宰作品の魅力を探りながら紹介する。日本近代文学館に昨年新たに収蔵された旧制中学・高校時代のノートのほか、近年発見された全集未収の資料など各地の文学館、個人が所蔵する多彩な資料を見ることができる貴重な機会だ。なお期間中は、トークイベントや記念講座などのイベントも行われる。
また、今回累計80万部を突破した大ヒットコミックコンテンツ「文豪ストレイドッグス」と展示会がコラボした。これは異能力「人間失格」を操る太宰治らが繰り広げる文豪異能力バトルアクションコミック。漫画家の春河35が林忠彦撮影の太宰治の肖像写真にインスパイアされ、太宰展ポスタービジュアルと同じ構図の文豪ストレイドッグスの太宰治を描き下ろした。
“太宰治”画像の原本は太宰展の文豪ストレイドッグス紹介スペースにて展示するほか、コラボポスターは全国の書店にて掲出される予定だ。この機会に展覧会と書店とに足を運び、奥深い“文豪”世界に浸ってみるのはいかがだろうか。
【展示会概要】
「生誕105年 太宰治展-語りかける言葉-」
期間:2014年4月5日(土)~5月25日(日)
会場:神奈川近代文学館展示室
住所:神奈川県横浜市中区山手町110
開館時間:9:30〜17:00
料金:一般 700円、65歳以上/20歳未満及び学生 300円、高校生 100円、中学生以下は入場無料
【イベント情報】
■記念トークイベント
4月26日(土)「私が恋した太宰治」出演:柳美里
5月18日(日)「太宰さん、あなたは何を待っていたのか」
出演:川上未映子、聞き手:山本充
■記念講座
5月3日(土)「資料から見えてくる太宰文学の魅力」 講師:安藤宏
5月24日(土)「戦時下の太宰―浪曼的完成への道」 講師:鳥居邦朗
■記念朗読会
5月11日(日)「ヴィヨンの妻」 出演:平田満
■ギャラリートーク
会期中の毎週金曜日 14:00~
会場:展示館1階エントランスホール
展覧会公式HP:http://www.kanabun.or.jp/te0172.html