特別展「ミレーと4人の現代作家たち ─種にはじまる世界のかたち─」が、山梨県立美術館にて、2023年8月27日(日)まで開催される。
急速な近代化が進む19世紀フランスにおいて、自然とともに生きる農民の営みを描き続けた画家、ジャン=フランソワ・ミレー。山梨県立美術館は、1978年の開館時にミレーの代表作《種をまく人》を収蔵して以来、ミレー作品の収集を継続してきた。
山梨県立美術館の開館45周年を記念して開催される特別展「ミレーと4人の現代作家たち」では、ミレーの作品とともに、その作品のテーマと呼応させつつ、リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)を手がける山縣良和をはじめ、淺井裕介、志村信裕、丸山純子ら4人の現代作家による作品を紹介する。
たとえば、リトゥンアフターワーズのデザイナーであるとともに、ファッション表現の実験と学びの場である「ここのがっこう(coconogacco)」を主宰する山縣良和を紹介する第1章では、「移動、創造」に着目。
ミレーは、1814年フランス北西部のノルマンディー地方に農家の長男として生まれ、まず近隣の湾口都市シェルブールで、ついでパリで絵画制作を学んでいる。パリとシェーブルを往来しつつ、ミレーは肖像画や風俗画を手がけて生計を立てながら、画壇での成功を目指していた。しかし、1849年にパリでコレラが大流行したことなどからバルビゾン村に移住、この地を拠点に制作を続けた。ミレーは農民を描いた作品で知られるものの、その画業全体を見渡すと、その時々に応じて場所を移しながら、さまざまなジャンルの作品に取り組んでいたのだった。
山縣は、コレラの流行を契機にバルビゾン村に移り住んだミレーを、現代の自身に重ね合わせつつ、インスタレーション《Field Patch Work つくりはかたり、かたりはつくり》を会場に展開。山縣が近年活動の場としている長崎・小値賀島と山梨・富士吉田に刻まれた記憶や人びとの営みに着想した作品などを、ミレーが各地で描いた絵画とともに展示する。
そのほか、土と水で描く「泥絵」シリーズなどを展開してきた淺井裕介は、ミレー作品における「大地」に光をあてるインスタレーションを展開。身の回りのものを素材として用いて作品を制作する丸山純子は、「再生、循環」に着目。さらに、志村信裕は、羊に対するミレーの眼差しに呼応して、映像作品《Nostalgia, Amenesia》などを展示する。
開館45周年記念 特別展「ミレーと4人の現代作家たち ─種にはじまる世界のかたち─」
会期:2023年7月1日(土)〜8月27日(日)
会場:山梨県立美術館 特別展示室
住所:山梨県甲府市貢川1-4-27
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(7月17日(月・祝)、8月14日(月)は開館) 、7月18日(火)
観覧料:一般 1,000円(840円)、大学生 500円(420円)
※( )内は20名以上の団体料金、県内宿泊者割引料金
※高校生以下の児童・生徒、県内65歳以上、障害者手帳の持参者および介護者は無料
※本特別展チケットでコレクション展も観覧可
【問い合わせ先】
山梨県立美術館
TEL:055-228-3322