セヴシグ(SEVESKIG)の2024-25年秋冬コレクションが、2024年2月7日(水)に東京のガーデン 新木場ファクトリーにて発表された。
ディレクターである長野剛識が2024-25年秋冬コレクションのテーマに選んだのは、「Dream:夢」。オーストラリア先住民のアボリジナルピープルの神話や教訓などに根差した「The Dreaming」という概念にインスピレーションを得ながら、眠っているときに見る「夢」をクロスオーバーさせ、希望と混沌に満ちた世界に身を置くようなルックを展開した。
一言で「夢」といっても、それは決して希望に満ちたものばかりとは限らない。長野剛識が手掛けるウィメンズブランド「アンディサイデッド((un)decided)」が“希望”を担う一方で、セヴシグは“破れそうな儚い夢”や“悪夢”を表現した。「夢」の暗い一面にスポットライトを当てることで、人の願いの根源や夢そのものの輪郭が浮かび上がってくる。
混沌に満ちたピースは、まさに「夢」の産物だ。例えば、フロントとバックの両方にジッパーが配され、後ろ前でも着用可能な2WAY仕様のアイテム。ジャケットやブルゾンといったアウター類に施されたそれらには、落差の激しい夢の“二面性”が投影されている。
さらに、剥がれたような生地の下から別のテキスタイルが現れるスウェット、極端に伸びたワッペンを刺繍であしらったダブルブレストジャケットなど目が“バグる”ようなディテールのウェアが並んだ。なお、このようにドレッシーなアイテムからカジュアルなものまで、皆に「夢」の世界が落とし込まれているのも、今季の特徴だろう。
カラーパレットは、ベージュやオフホワイト、グレーといったオーストラリアの自然を感じるニュートラルな色味を基調としながら、神話世界に由来する7色を差し込んで。光沢感のあるグリーンカラーに彩られたムートンレザーコートや、オレンジイエローのジャージセットアップ、ターコイズブルーのモヘアニットカーディガン等が存在感を放った。