『機動戦士ガンダム』のキャラクターデザインなどを手掛けた安彦良和の回顧展「描く人、安彦良和」が、兵庫県立美術館にて2024年6月8日(土)から9月1日(日)まで開催される。なお、島根県立石見美術館にて9月21日(土)から12月2日(月)まで巡回展を開催予定。
安彦良和は、ロボットアニメ『機動戦士ガンダム』のキャラクターデザイナー兼アニメーションディレクターを務めたことで知られているクリエイターだ。
北海道遠軽町に開拓民の3世として生まれ、大学では学生運動に参加。上京後、アニメ制作を手掛けるようになり、その後に漫画家に転身した。長きにわたる創作活動の中で、劇場版アニメ『クラッシャージョウ』の監督や、テレビアニメ『巨神ゴーグ』の原作を担当したり、日本の歴史を描く『ナムジ』『王道の狗』といった漫画作品を発表したりと、精力的な活動を続けている。
「描く人、安彦良和」は、少年期、青年期の歩みから、現在の創作に至るまで、安彦良和の創作活動を一挙に展望する初の大規模回顧展となる。会場には、『機動戦士ガンダム』の劇場版ポスターラフ案や描き下ろしのイラストなど、初公開のものも含む約1,400点の資料が集結。激動の半生を振り返りながら多彩な分野の作品を取り上げ、安彦良和の作品に共通するテーマに迫っていく。
学生運動に参加したことにより弘前大学を除籍となった安彦良和は、生活のためアニメーション制作会社である虫プロダクションの養成所に入所しアニメーターとしてのキャリアをスタート。その卓越した画力は、アニメーション業界において一躍注目を集めた。カリスマ・アニメーターとして躍進した安彦良和を語る上で欠かせないのが『機動戦士ガンダム』だ。会場では、躍動感あふれるタッチで描かれたシャアとアムロの決闘シーンの原画をはじめ、様々な資料を通して『機動戦士ガンダム』の制作において安彦良和が果たした役割を辿る。
また、アニメーションの監督や小説の挿絵など、新たな領域に活動を広げていった安彦良和は、アニメーターから漫画家へと転身。特に、日本の古代史、近代史を取材した上で歴史の渦に翻弄されながら懸命に生きていく“小さき者”たちの姿を描く漫画執筆は、安彦良和のライフワークとなった。
「描く人、安彦良和」では『古事記』などの神話を再解釈して古代日本をダイナミックに描いた『ナムジ』をはじめ、『ヤマトタケル』『王道の狗』といった漫画の原画を展示。また、西洋に目を向け、キリスト教へのアプローチを試みた『イエス JESUS』などの作品についても紹介する。
【詳細】
「描く人、安彦良和」
会期:2024年6月8日(土)~9月1日(日)
会場:兵庫県立美術館
住所:兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1[HAT(ハット)神戸内]
休館日:月曜日(ただし、7月15日(月・祝)と8月12日(月・振休)は開館。7月16日(火)と8月13日(火)は休館)
開館時間:10:00~18:00(入場は閉館の30分前まで)
観覧料:
・当日券 一般 1,900円、大学生 1,000円、70歳以上 950円、障害者手帳等持参者(一般) 450円、障害者手帳等持参者(大学生) 250円
・前売券 一般 1,700円、大学生 800円
・団体券 一般 1,600円、大学生 800円、70歳以上 800円、障害者手帳等持参者(一般) 400円、障害者手帳等持参者(大学生) 200円
※高校生以下無料
※混雑時は入場制限を行う
※団体は20名以上、団体鑑賞を希望の場合は1ヶ月前までに要連絡
※一般以外の料金で利用する場合、証明できるものの提示が必要
※障害者手帳等持参者1名につき、介助者1名無料
※チケットはアソビュー!、ローソンチケット(Lコード:51456)、チケットぴあ(Pコード:686-897)、CNプレイガイド、イープラス、楽天チケット、セブンチケットほか京阪神のプレイガイドなどで販売
※前売券販売期間は4月5日(金)10:00~6月7日(金)23:59
【問い合わせ先】
兵庫県立美術館
TEL:078-262-1011
■巡回展
会期:2024年9月21日(土)~12月2日(月)
会場:島根県立石見美術館
住所:島根県益田市有明町5-15