特別展「御舟と一村、珠玉の日本画 —明治から現代までの巨匠とその名作—」が、神奈川・箱根の岡田美術館にて、2024年12月15日(日)から2025年6月1日(日)まで開催される。
明治末期から昭和初期まで東京を拠点に活躍し、近代日本画に大きな功績を残した速水御舟(はやみ・ぎょしゅう)。そして、御舟の清廉な制作態度に影響を受けた日本画家、田中一村(たなか・いっそん)。「御舟と一村、珠玉の日本画 —明治から現代までの巨匠とその名作—」では、御舟の作品4件と一村の作品7件を紹介し、その魅力に迫る。
特に注目したいのは、向かい合う形式で展示される御舟の代表作《木蓮》と一村の代表作《白花と赤翡翠》。御舟が初めての個展で出品した《木蓮》は、墨一色の濃淡で紫色の花と緑色の葉を表現した水墨画の傑作だ。一方、一村の《白花と赤翡翠》は、奄美の花と赤い鳥を、どこか高貴さの漂うタッチで絹の上に描いている。
両者が絵画制作の際に使用する素材の違いにも注目。金を用いて幻想的に描かれる《竹生》や鮮やかな深紅が目を惹く《紅葉》からは、御舟の絵具へのこだわりを感じ取ることができる。また、一村の作品としては、岩絵具で描く《熱帯魚三種》や、白雲母を撒いた絹地の上に逆光の景色を表現した《瀑布》が紹介される。
さらに、明治・大正・明治時代を俯瞰する、約30名・50件の日本画を併せて展示。明治時代の大橋翠石(おおはし・すいせき)が水墨を駆使して虎をダイナミックに描いた《虎図屏風》、大正時代の小林古径(こばやし・こけい)が墨一色で表現する《麦》、浮世絵に影響を受けた昭和時代の上村松園(うえむら・しょうえん)による《汐くみ》など、近現代の名画たちが会場に並ぶ。
【詳細】
特別展「御舟と一村、珠玉の日本画 —明治から現代までの巨匠とその名作—」
会期:2024年12月15日(日)〜2025年6月1日(日)
場所:岡田美術館
住所:神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1
開館時間:9:00〜17:00(最終入館 16:30)
休館日:12月31日(火)、1月1日(水)
〈チケット情報〉
■前売券
料金:一般・大学生 2,800円/小・中・高生 1,800円
■当日券
販売場所:主要コンビニエンスストア、チケットぴあ
料金:一般・大学生 2,550円/小・中・高生 1,550円
【問い合わせ先】
岡田美術館
TEL:0460-87-3931(代表)