ゴシック・ロマンスホラー映画『ノスフェラトゥ』が、2025年5月16日(金)に公開される。監督・脚本は『ライトハウス』のロバート・エガース。
『ノスフェラトゥ』は、監督のロバート・エガースが幼少期に夢中になった、F・W・ムルナウによる1922年のサイレント映画『吸血鬼ノスフェラトゥ』に独自の視点を入れて作り上げた新作の吸血鬼映画だ。
一度観た時からすっかりF・W・ムルナウの『吸血鬼ノスフェラトゥ』に魅了されたロバート・エガースは、高校時代に映画の舞台化脚本を友人と共同で執筆し上演。この時の経験が、後に映画館として自身の手で映画化したいと考える契機となったという。ハリウッド監督デビュー後に何度か映画化を試みたものの実現せず、今回3度目のチャレンジにして悲願の映画化を実現させた。
映画『ノスフェラトゥ』で描かれるのは、正体の見えない「彼」がじわじわと忍び寄る恐ろしさ。夫が不在の間、友人宅で過ごしていたエレンは、ある時から得体の知れない「彼」の幻覚と恐怖感に夜な夜な夢の中で悩まされるようになる。同時に、エレンや夫の周囲で様々な災いが起こり始めるのだった。
見所となるのは、リアルを追求した美しい映像だ。たとえば、影に必要な演出のためにキャンドルの明かりが必要となれば、キャンドルの明るさに適したカメラレンズを使用し、スタジオには当時の建物を研究した約60ものセットを作り上げた。また、本物のねずみ約2000匹を使って撮影をするなど、“本物”にこだわり、現実と錯覚させるような映像世界を生み出した。迫りくる恐怖と美しい世界観を体感できる、至極のゴシック・ロマンスホラー作品となっている。
主人公のエレン役を演じるのは、ジョニー・デップの娘であり、『プラネタリウム』などの作品にも出演したリリー=ローズ・デップ。また、オルロック伯爵は、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』に始まるシリーズのペニーワイズ役でおなじみのビル・スカルスガルドが演じる。オルロック伯爵を演じるにあたり、約4時間もの特殊メイクを施しているという。
主人公エレン…リリー=ローズ・デップ
夫のトーマスが不在中、友人宅で過ごしていたところ夢に「彼」の幻覚が現れるようになる。正体のわからない「彼」に、夜になるごとに怯えるようになる。やがて死を感じるほどの恐怖を募らせたエレンは、彼女自身では制御できない力に取り憑かれていく。
オルロック伯爵…ビル・スカルスガルド
トランシルヴァニアに住んでおり、仕事のため自身の城を売却しようとしている伯爵。不動産業者であるエレンの夫トーマスと会い、エレンとトーマスが暮らす街に屋敷を購入したいと告げる。恐ろしい見た目をしている。
アルビン・エーバーハルト・フォン・フランツ教授…ウィレム・デフォー
トーマス・ハッター…ニコラス・ホルト
不動産業者で、エレンの夫。商談を結ぶため、オルロック伯爵のもとに会いに行く。
フリードリヒ…アーロン・テイラー=ジョンソン
トーマスの友人。