コム デ ギャルソン・オム プリュス(COMME des GARÇONS HOMME PLUS)の2017年春夏コレクションが2016年6月24日(金)、フランス・パリで発表された。「The King Is Naked」。裸の王様をモチーフにした透明なワードローブが、観衆の度肝を抜いていく。
テーマの通り、ビニール製の透明なアイテムを多数展開。シースルーのトレンチコートやマント、チェスターコートなど様々なアウターを纏いながらも“裸”でいる状態だ。王様の要素は、髪の毛を固めたような王冠からも見て取れ、どこか空虚なモデルの表情にもテーマの一貫性が反映されている。
透明なだけでなく、その上からブラックやレッドのラインを引きチェック柄に。インナーも同素材で柄同士のぶつかり合いを見て取れるコーディネートも披露した。中盤には、人の口と鼻の部分とドットを連続させた総柄のアイテムが登場。今にも言葉を発しそうなその不気味さは、「美」というものは何かを我々に問いかけるようにすら見て取れる。
終盤には、透けているキャンバスの上にあらゆるメッセージをペイント。中には、「Beauty is the eye」と書かれているものもあり、このコレクションが各々にどう映るかが、その人の美意識であるかのような語り口調が“王”から発せられた。
足元には、ナイキ(NIKE)とのコラボレーション スニーカーが登場。かかと部分が透けており、シーズンのテーマを踏襲している。その他、ナイキのもの以外に、インクを踏んだようにしたから色が湧き上がっているデザインのものも登場し、スポーティな要素をプラスした。