2012年1月4日(水)にフランス高級ショコラブランド、ジョエルデュラン(JoelDurand)が日本初の路面店を銀座ショコラストリートにオープン。(*ジョエルデュラン銀座は2013年末で閉店しました。)ショップの2階には世界初のジョエルデュランカフェもオープンし、早くも人々の注目を集めている。ジョエル・デュランはフランス最優秀チョコレート職人に捧げられる「クラブ・デ・クロクールド・ショコラ」を、史上最年少(28歳)で受賞したという奇才ショコラティエ。銀座店のオープンに際し本人も来日し、ファッションプレスのインタビューに応じてくれた。
南仏を彷彿とさせる、のどかな音楽が流れる2階のカフェに、フランスと日本の国旗があしらわれたコックコートを着て登場したデュラン氏は、まずショコラティエになる前の下積み時代の話をゆっくりと語り始めた。
■ショコラとの出会い
「私はフランス・ブルターニュ生まれで、幼い頃から甘いものが好きだった。食いしん坊だったからショコラやケーキには目がなくて、いろんなデザートを食べていました。当時から食べるだけではなく、作ることも好きで、4歳のころから、友人や家族に手作りのデザートをふるまっていました。それでパティシエ専門学校に行くことを決めたのです。その時から、将来自分のお店を持てたらいいなと思っていました」と懐かしそうに話すデュラン氏。
学校卒業後のキャリアについて伺うと、「ノルマンディ地方やスコットランド等でパティシエとしての経験を積みました。20歳の時、現在本店があるプロヴァンスに念願だった自分のお店(カフェ)を開いて、そのお店では35種類のオリジナルデザートを出していました。プロヴァンスは私の憧れの土地で、ラベンダーや色々な種類のハーブが植えてあって、いろんな香りが漂う素晴らしい場所です。普段散歩しているだけで、植物の華やかな香りからインスピレーションがどんどん湧いてきました。特に、実際にハーブに触れたときに、手に残るかすかな香りの余韻をショコラで表現したいと思ったのです。そんな香りを閉じ込めることによって、より多くの人にプロヴァンスを知ってもらいたいと思ってショコラを作ってきました」。