様々な経験ができる、醍醐味ですね。
長澤:私は、世代を問わずいろんな人と出会えることも、役者の醍醐味だと思っていて。子供の頃から今までで、役者でいることを悩んだ時期もありましたけど、役者をしているからこそ、たくさんの人とも出会える。その中で、刺激を受けることができているんだと感じています。
高橋:僕たち俳優が表に出ているだけで、実はその一つ一つの場面を作るために裏ではたくさんのスタッフの方々が動いている。役者はあくまで作品の一部なんだと、最近ますます意識するようになりました。
長澤:周りの人から助けられることの方が多いですね。支えてくれてる人がたくさんいますから。でもそれに甘えていてもダメで、自分でどう気づけるか。自分の気づきがないと変わりません。求められていることに、いかに自分から気づけるかが大切だと思います。
一人一人、たくさんの積み重ねが作品になっていくんですね。
高橋:作品に関わる一人一人の努力の結晶がワンカットであり、ワンシーンとなっていくわけで。そこにあるものは何ひとつ欠けてはならないんです。
長澤:地味なことが多いんです。撮影の舞台裏は寒かったり、暑かったり、辛かったり、厳しかったりと。地味な作業をコツコツと努力して積み重ねていくんです。だからこそ出来上がったものの大きさ、作品を見たときの充実感は計り知れません。そして見てくださった方が感動してくれると嬉しい。そういったところが魅力だと思います。
主人公を演じるのは、長澤まさみ。『銀魂』『散歩する侵略者』など2017年も出演作が絶えなかった彼女が、『嘘を愛する女』では誰もが憧れるキャリアウーマンを演じる。結婚を考えていた恋人の嘘に翻弄される複雑な心境を、どのように演じるのか期待したい。
俳優・高橋一生が、恋人の小出桔平役に。映画、ドラマなど2017年は出演が絶えなかった高橋にとって、2018年最初の映画作品だ。なお、2018年には斎藤工の初監督作『blank13』や『空飛ぶタイヤ』の公開を控えている。
由加利が桔平の調査を依頼する私立探偵・海原匠に吉田鋼太郎、その助手である天才ハッカー・木村(通称:キム)にDAIGO、桔平に想いを寄せるストーカーまがいの女子大生に元AKBの川栄李奈らを起用。また、黒木瞳が調査先の瀬戸内にある小さな飲み屋を営むママ・マサコとして出演する。脇を固める豪華キャストにも注目したい。
脚本・監督は、CMディレクターとして活躍してきた中江和仁。資生堂、レオパレス、サントリーなど、これまで作ってきた様々なCMはエモーショナルな作風と個性的な映像美で評価されてきた。そんな傍ら、映画制作にも着手し、映画祭での受賞経験も。次世代の映画界を担う逸材と注目されている存在だ。
学生時代から温めていたという『嘘を愛する女』のオリジナル脚本は、実際に起きた事件を基に生み出された。2015年に開催された、TSUTAYAが主催する映像企画コンテストにおいて、応募総数474本の中から見事初代グランプリを勝ち取り、豪華キャストで劇場公開を果たす。
食品メーカーに勤め、業界の第一線を走るキャリアウーマン・川原由加利(長澤まさみ)は、研究医で面倒見の良い恋人・小出桔平(高橋一生)と同棲5年目を迎えていた。ある日、由加利が自宅で桔平の遅い帰りを待っていると、突然警察官が訪ねてくる。「一体、彼は誰ですか?」くも膜下出血で倒れ、意識を失ったところを発見された桔平。なんと、彼の所持していた身分証明書はすべて偽造されたもので、職業や名前がすべて「嘘」という事実が判明したのだった。騙され続けていたことへのショックと、「彼が何者なのか」という疑問をぬぐえない由加利は、意を決して私立探偵・海原匠(吉田鋼太郎)と助手のキム(DAIGO)を頼ることに。やがて、桔平が書き溜めていた書きかけの小説が見つかる。そこには誰かの故郷を思わせるヒントと、幸せな家族の姿が書かれていたのだった。海原の力を借りて、それが瀬戸内海のどこかであることを知った由加利は、桔平の秘密を追う事に……。なぜ桔平は全てを偽り、由加利を騙さなければならなかったのか?そして、彼女はいまだ病院で眠り続ける「名もなき男」の正体に、辿り着くことができるのか。
『嘘を愛する女』
公開日:2018年1月20日(土)全国ロードショー
監督:中江和仁
脚本:中江和仁・近藤希実
出演:長澤まさみ、高橋一生、DAIGO、川栄李奈、黒木瞳、吉田鋼太郎
配給:東宝
製作:「嘘を愛する女」製作委員会
(C)2018「嘘を愛する女」製作委員会