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横尾忠則の「死後の世界」をテーマとする展覧会が神戸で、ダンテ『神曲』をイメージした写真や赤の絵画

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横尾忠則が描く"死後の世界"をテーマにした展覧会「横尾忠則の冥土旅行」が、神戸・横尾忠則現代美術館にて、2018年2月24日(土)から5月6日(日)まで開催される。

「アーティストの河」1987年 個人蔵
「アーティストの河」1987年 個人蔵

横尾忠則がグラフィックデザイナー時代から現在にいたるまで、一貫して関心を持ち続けてきた"死後の世界"。「横尾忠則の冥土旅行」は、"死の側から生を見る"ことで自らの生き方を見つめてきた彼のまなざしを、追体験することができる展覧会だ。

ダンテ『神曲』をイメージしたヌード写真

「神曲」1994-2013年 作家蔵(横尾忠則現代美術館寄託)
「神曲」1994-2013年 作家蔵(横尾忠則現代美術館寄託)

1970年に雑誌『平凡パンチ』誌上で発表したヌード写真は、横尾の愛読書である西洋文学の傑作・ダンテの『神曲』をイメージした作品。『神曲』は、主人公ダンテが、生きながらにしてあの世へ迷い込み、地獄・煉獄・天国をめぐる物語だ。横尾はこのイメージを、19人の裸の女性たちが森や湖、建設中の山荘、砂利道、和室など富士山麓を舞台に繰り広げる様々な場面に投影し、ユートピア的風景を映し出した。展覧会では、その他にも『神曲』から影響を受けた絵画を展示する。

死と生が共存する「赤」のシリーズ

「死の島でY氏の死の幻想を見たターザン」1999年 作家蔵(横尾忠則現代美術館寄託)
「死の島でY氏の死の幻想を見たターザン」1999年 作家蔵(横尾忠則現代美術館寄託)

1996年に端を発する「赤」の絵画シリーズは、横尾が少年時代に見た空襲で染まった真っ赤な夜空を原風景としつつ、輝く星々や蛍の光、生まれ落ちる赤子といった生のモチーフを散りばめ、死と生が表裏一体であることを示唆している。会場には赤のシリーズを中心に、横尾作品に欠かせない「赤」を使用した1980年代から2000年代までの絵画、約40点が登場する。

展覧会ではその他にも、人物の後姿をモチーフとした作品群や、最新作となる女性のポートレートを描いた絵画シリーズなどが展示される。

最新作をモチーフにしたワークショップも

「キャベツの女」2017年 作家蔵
「キャベツの女」2017年 作家蔵

また3月24日(土)には、最新作に登場する女性像をモチーフにしたワークショップを開催。キャベツや蛙、髑髏やトイレットペーパーで顔が覆われた女性をイメージした仮面を作り、「○○の女」に変身して肖像写真を撮影する。さらに3月10日(土)、4月7日(土)、4月21日(日)には、学芸員によるキュレーターズ・トークも実施される。

【詳細】
兵庫県政150周年記念事業 開館5周年記念展「横尾忠則の冥土旅行」
期間:2018年2月24日(土)~5月6日(日)
開館時間:10:00~18:00(金・土曜日は20:00) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月曜日 ※4月30日(月・振休)は開館、5月1日(火)は休館
場所:横尾忠則現代美術館
住所:兵庫県神戸市灘区原田通3-8-30
TEL:078-855-5607(総合案内)
観覧料:一般700(550)円、大学生550(400)円、70歳以上350(250)円、高校生以下無料
※( )内は20名以上の団体および前売料金、ただし70歳以上は前売はなし。
※前売券は2月23日(金)までローソンチケット(Lコード:54364)および楽天レジャーチケットで一般、大学生のみ販売。
※ローソンチケットおよび楽天レジャーチケットは当日券(一般、大学生のみ)も販売。 ※障がい者(70歳以上除く)は各観覧料金の半額、その介護者(1名)は無料。
※割引を受ける人は証明できるものを持参の上、会期中美術館窓口で入場券を購入。

■ワークショップ「○○の女 ーヨコオ流・仮面変身術」
講師:横尾忠則現代美術館スタッフ
日時:3月24日(土) 13:30~16:00
会場:横尾忠則現代美術館 オープンスタジオ
定員:20名
参加費:無料
申込:美術館ホームページの申込フォームより受付。応募者多数の場合は抽選。
申込締切:3月10日(土)

■キュレーターズ・トーク
講師:横尾忠則現代美術館学芸員
日時:3月10日(土)、4月7日(土)、21日(日) 14:00~14:45
会場:オープンスタジオ
参加費:無料 ※要展覧会チケット

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