ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)がミラノからマンハッタンへ。通常、イタリア・ミラノで最新コレクションを発表しているブランドは、今季、ニューヨークのマディソン アベニューに新ブティックをオープンした記念に、アメリカ・ニューヨークで2018-19年秋冬ウィメンズコレクションを発表した。もちろん、今季もメンズとの合同ショーである。
コレクションの起点は、デザイナーのトーマス・マイヤーが想像する「ニューヨーカー像」。ミラノとの差異そして共通点を模索したトーマスが見つけた一つの答え、それはニューヨーカーたちは極端であること。デイタイムは大都会で一生懸命働き、夜にはパーティーで羽目を外す。かと思えば休日には、都会を離れ田舎で心を休める。そんな極端から極端へ移動するような“コントラストの強い”生活イメージをファッションに落とし込んだ。
顕著に表れているのは、鮮やかなカラーパレット。パキっとしたイエローとレッド、淡いブルーやパープルは光沢あるシルクやベルベットにのせて個性を強めた。時にワントーンでまとめてカラーの魅力を存分に引き出し、かと思えばトップスとボトムスで異なる原色を組み合わせて対峙を楽しんでいる。
ニューヨーカーの極端な生活は、ワードローブに反映された。トップを飾るのはパジャマ風セットアップのくつろぎウェア。上からガウンコートを羽織っていかにも休日のお寝坊スタイルだ。ゆっくり身体を休めた後にはパーティーに繰り出す。ボディコンシャスなシルエットやシースルー素材で女性らしさを強調したドレスには、毛足の長いファーコートがよく似合う。
また、ニューヨークの街並みは、ボッテガ・ヴェネタのアイコン・イントレチャートと交わることで幾何学的な模様となる。モダンな構造物の数々はキューブ型のモチーフとなり、2018年春夏に生まれた「イントレチャート チェッカー」の進化した格子柄へと姿を変えた。ドレスの胸元やスカート部分の装飾、またイヤリングやリングといった小物に取り入れられている。