fashionpress[ファッションプレス]

fashionpress x fashionpress instagram 検索
menu

fashionpress[ファッションプレス]

  1. トップ   /  
  2. ニュース   /  
  3. 映画   /  
  4. インタビュー
  •  twitter
  • 216 801
  •  facebook logo
  • LINE
  • LINK リンクをコピー
記事のURLをコピーしました
フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真8

撮影現場に入ってからは、ルースという役柄に近づける為に、どのようなアプローチを行いましたか?

外面的なアプローチを挙げれば、髪を染めたり、カラーコンタクトレンズをいれたり、歯にかぶせモノをしたり…。彼女の若い時と照らし合わせて、自分とルースの姿を近づけさせようと試行錯誤しました。

また才能溢れる俳優たちと現場を共にできたことも、ルースというキャラクターを作る上で大きかったといえるでしょう。彼らは感情的な部分からどっぷりと役に入り込んでいたので、相乗効果で自然に私もルースというキャラクターに溶け込めたというか。特にルースの夫・マーティン役を演じたアーミー・ハーマーは、非常に優れた俳優なので、彼と現場を共にできたことは大変光栄でした。

フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真10

ルースを演じる上で最も難しかったことは?

“心から尊敬している人物を演じる”ということが、私にとって最も難しかったこといえますね。

役に入り込むうちに気付いた事実でもあるのですが、彼女は骨の芯から誠実な女性なのです。富や名声を求めるのではなく、“正義”の為に闘うことをモチベーションにしていらっしゃる。こういった信念を持ち続けながら生きている方って、本当に一握りだと思いますし、だからこそ彼女はアメリカの女性史におけるカルチャーアイコンになっているのだと感じています。

私は、そんなルースの人生の一部を演じるわけですから、本来のルースの人物像と“ズレ”が生じないように最大限の注意を払いました。

フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真16

ルースをより忠実に演じる上で、不可欠だったことは?

彼女の“弱さ”をしっかりとスクリーンに映し出すということです。当時は何をするにも“男性優位”な時代でしたから、ルースがどれほど優秀であっても“女性である”という理由だけで様々なハンディを背負っていました。そしてそんな目の前に立ちはだかる理不尽な壁に対して、彼女自身幾度となく挫折や苛立ちを実際に感じていたんですよね。

けれどその“弱さ”を映し出すからこそ、彼女の真の“強さ”も見えてくる。古びた考えの社会の中でも、ルースは決して屈しなかったのですから。普通の人なら諦めてしまう状況の中で、自分の知恵を使って正義と闘った「ルースの物語」というのは、“強さ”だけにフォーカスしては描けなかったと思います。

フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真7

劇中では、男女のステレオタイプをなくすために奮闘するルースの姿が印象的でした。彼女のその取り組みは、現代社会の基盤に繋がっていると感じますか?

もちろんです。課題はまだまだ山積みだけれど、女性の仕事にもスポットが当たるようになってきているのを、私自身年々感じています。映画界でいえば、女性の監督や脚本家も増えてきたりしていますしね。

逆に、どうしてこれほどまでに時間がかかってしまったのだろう?と不思議に思うこともあります。だってもう2018年ですよ(※インタビュー実施当時)。ルースが奮闘した時代からすでに多くの月日が流れているのです。これから先、どんな職業においても、男女平等にチャンスが与えられる、フィフティー・フィフティーの光景が広がる日を私自身楽しみにしています。

俳優業&モデル業について

ジャケット:マージュ(maje)
シャツ:エキップモン(EQUIPMENT)
シューズ:プラダ(PRADA)
ジャケット:マージュ(maje)
シャツ:エキップモン(EQUIPMENT)
シューズ:プラダ(PRADA)

俳優業を続けるうえで、大変なことを教えてください。

仕事とプライベートの両立ですね。私は家族や友人とすごく近しい仲なので、仕事を理由にその関係を疎かにしたくはないのです。“フェリシティは、最近ちっとも顔を見せてくれないのね”なんて愛する人たちのことを悲しませたくない。

けれどその一方で、この仕事を心底愛している自分もいます。だからこそ中途半端な姿勢で仕事に臨みたくないですし、きっちりとこなしていきたくて。“俳優”という職業を続けている以上、この2つのバランスをうまくとることが私の最も大きな課題だと思います。

フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真15

両立するために心がけていることは?

すれ違いが生じないように、親しい人たちに、自分の素直な気持ちを告げるコミュニケーションを怠らないことです。そして仕事かプライベートか、何を優先するべきか判断した自分の決断に対して、揺るがない強さをもつこと。例え思いもよらない方向に物事が流れてしまったとしても、それを受け入れる心の余裕が必要ですから。

今後演じてみたい役柄はありますか?

私は子供向けのファンタジーが大好きなんです。だから魔法が使えるキャラクターにいつか挑戦してみたいですね。イギリス小説家 ロアルド・ダールの作品に出てくる魔女なんて素敵かも。

フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真22

俳優業だけでなく、人気ブランドの広告塔になるなど、ファッションの分野でも注目を集めていますね。あなたにとってファッションとはどんな存在?

ファッションは、純粋に心から楽しめるジャンルです。若い時からファッション雑誌を読むのが大好きで、雑誌『Vogue』は定期購読をしていたほど。毎月家に届く度に「きゃー!」て興奮しながら夢中で読んでいたのを覚えています。(笑)

バーバリー2011年秋冬11月キャンペーン広告より
バーバリー2011年秋冬11月キャンペーン広告より
© BURBERRY

俳優業とモデル業の違いは?

モデル業は、ある意味俳優業とすごく似ているのかもしれません。モデルをするということは、何かのキャラクターになりきるということですから。例えばスーパーモデルのケイト・モスなんて、すばらしい女優でもあると思うのです。彼女は撮影ごとに、細かいキャラクターを自分で作り上げていますからね。

ただ俳優とモデルの大きな違いをいうと、撮影期間ですね。モデルの撮影は長くても3日程度。一方で俳優の場合は6カ月なんて長丁場になることもしばしばありえますから。

監督は『ディープ・インパクト』のミミ・レダー

監督は『ディープ・インパクト』のミミ・レダー。逆境をバネに、権力に立ち向かうルースの逆転劇を爽快に、そして感動的に描いていく。

Photos(25枚)

フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真1 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真2 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真3 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真4 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真5 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真6 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真7 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真8 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真9 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真10 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真11 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真12 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真13 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真14 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真15 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真16 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真17 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真18 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真19 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真20 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真21 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真22 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真23 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真24 フェリシティ・ジョーンズ インタビュー|写真25

キーワードから探す