2013年4月27日(土)より5月19日(日)まで、グッチ新宿にて書家の紫舟(ししゅう)による展覧会「水滴々 人歩々(みずてきてき ひとてくてく)」展が開催される。期間中、ショップ正面の約8メートルの大きなショーウィンドウいっぱいに、龍が躍る金屏風が飾られている。
紫舟は日本の伝統的な書を、新しい技術で立体やアニメーションで表現するなど、革新的なクリエーションを行う書家。文字に表現・感情のある意志を吹き込むことで、書を言葉の壁を越えたコミュニケーションの手段として発信し、海外のアートシーンでも高い評価を得ている。
インタラクティブ・アニメーションの新作「瀧心図 (takikokorozu)」はチームラボとのコラボレーションにより制作されたもの。人が近づくと、「恋」「愛」「憂」「忍」など、さまざまな「心」のついた文字がふわふわと現れては、瀧の映像に流されて消えていく。時折、虹やキラキラとした水の輝き、滝を上る鯉など、幻想的な情景が映されていく。
「氵(サンズイ)」が付く40の漢字が下がったモビールは、壁や床にゆらゆらと影を落とす様子も美しい。
くじらやフグがユーモアたっぷりに描かれた大屏風や、自然にまつわるものをテーマに書き下ろされた7点の書は、紫舟が持つ多彩で幅の広い表現によるもので、例え字の意味が分からなくとも、言葉の壁を越えたアートとして楽しむことができるだろう。
グッチのイメージにインスパイアされた、六曲屏風二隻に描かれた龍と書の大作など、ほとんどの作品が本展初公開だ。
【展示情報】
紫舟「水滴々人歩々」展
会場:グッチ新宿3階イベントスペース
住所:東京都新宿区新宿3-26-11新宿高野ビル
会期:2013年4月27日から5月19日(会期中無休)
時間:11:00から20:00
入場料:無料