企画展「絵でよむ百人一首と源氏物語」が、京都の嵯峨嵐山文華館にて、2021年3月1日(月)から4月10日(土)まで開催される。なお、開始日は2月13日(土)から変更となった。
百人一首とは、『古今和歌集』や『新古今和歌集』など、天皇の命により編纂された歌集・勅撰和歌集10冊から100首を選出した秀歌撰である。その撰者であった鎌倉時代の代表的歌人・藤原定家は、いま嵯峨嵐山文華館が位置する小倉山にほど近い山荘に住んでいた宇都宮頼綱のために、この百人一首を撰出したとされている。
企画展「絵でよむ百人一首と源氏物語」では、嵯峨嵐山ゆかりの百人一首をテーマに、和歌の情景を描いたかのような日本画の数々を紹介。あわせて、百人一首に選ばれた歌人のひとりである紫式部にちなんで、『源氏物語』に関連する屏風や巻物作品も展示する。
梅の香に昔を思い、束の間の再会を雲間の月に喩える──百人一首に撰ばれた歌からは、移ろう自然の風物に心を動かされる古人の姿が立ち現れる。本展では、まるで百人一首の歌の題材として描かれたかのような日本画を展示。川合玉堂《紅梅・白梅屏風》や伊藤小坡《貝合わせの図》など、近世・近代画家による作品を楽しめる。
百人一首の撰者・藤原定家には、『源氏物語』の研究家という一面もあった。紫式部自身による原文は残されていないながらも、定家による写本の比較・校訂といった古人の仕事の結果、『源氏物語』は世界最古の女流文学作品として読み継がれてきているのだ。会場では『源氏物語』に関係する作品として、狩野興也の《源氏物語六条院庭園図巻》や原在中の《葵祭図巻》などを展示し、江戸時代の絵師による物語の世界を紹介する。
企画展「絵でよむ百人一首と源氏物語」
会期:2021年3月1日(月)〜4月10日(土) 会期中に一部作品の展示替えあり
※開始日は2月13日(土)から変更、なお会期は変更となる可能性あり
会場:嵯峨嵐山文華館
住所:京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11
開館時間:10:00〜17:00(最終入館 16:30)
休館日:火曜日
料金:一般・大学生 900円(800円)、高校生 500円(400円)、小中学生 300円(250円)、障がい者と介添人1名まで 500円(400円)
※( )内は20名以上の団体
※画像写真の無断転載を禁ずる。
【問い合わせ先】
嵯峨嵐山文華館
TEL:075-882-1111