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東京都現代美術館で”ヴィデオ・アートの先駆者”久保田成子展、ヴィデオ彫刻「デュシャンピアナ」などを展示

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企画展「Viva Video! 久保田成子展」が、東京都現代美術館にて、2021年11月13日(土)から2022年2月23日(水・祝)まで開催される。

ヴィデオ・アートの先駆者、久保田成子

《スケート選手》1991-92年 久保田成子ヴィデオ・アート財団蔵
(新潟県立近代美術館での展示風景、2021年) 撮影:吉原悠博
《スケート選手》1991-92年 久保田成子ヴィデオ・アート財団蔵
(新潟県立近代美術館での展示風景、2021年) 撮影:吉原悠博

久保田成子(くぼた しげこ)は、20世紀後半にニューヨークを拠点に活躍したアーティストだ。前衛芸術家集団「フルクサス」で活動したのち、映像と彫刻を組み合わせた“ヴィデオ彫刻”で一躍有名になった久保田は、ヴィデオ黎明期におけるヴィデオ・アートの先駆者と見なされている。

《メタ・マルセル:窓(花)》(部分) 1976-77/83年
Photo by Peter Moore, Courtesy of Shigeko Kubota Video Art Foundation, ©Estate of Shigeko Kubota
《メタ・マルセル:窓(花)》(部分) 1976-77/83年
Photo by Peter Moore, Courtesy of Shigeko Kubota Video Art Foundation, ©Estate of Shigeko Kubota

企画展「Viva Video! 久保田成子展」は、久保田の没後初、日本では約30年ぶりとなる大規模個展。久保田の活動を代表するヴィデオ彫刻や映像作品に加えて、ドローイング、初公開となる資料などから、初期から晩年に至る久保田の創作活動を多角的に展覧する。

ヴィデオ彫刻以前の創作活動

1964年の渡米後、「フルクサス」に参加して表現の幅を広げた久保田。1970年代には、パートナーとなるヴィデオ・アーティストのナムジュン・パイクとの共同生活から、ヴィデオを使った作品を手掛けるようになった。本展では、シングルチャンネル・ヴィデオ作品《ブロークン・ダイアリー:ヨーロッパを一日ハーフインチで》といった初期のヴィデオ・アート作品など、ヴィデオ彫刻以前の活動も紹介する。

ヴィデオ彫刻の代表作や日本初公開作品

《デュシャンピアナ:階段を降りる裸体》1975-76/83年 富山県美術館蔵
(新潟県立近代美術館での展示風景、2021年) 撮影:吉原悠博
《デュシャンピアナ:階段を降りる裸体》1975-76/83年 富山県美術館蔵
(新潟県立近代美術館での展示風景、2021年) 撮影:吉原悠博

1968年、久保田はマルセル・デュシャンと偶然に出会い、これを契機にデュシャンへのオマージュとして「デュシャンピアナ」シリーズを発表。久保田の代名詞となるヴィデオ彫刻が生みだされることとなった。会場では、デュシャンによる絵画を映像として再解釈した《デュシャンピアナ:階段を降りる裸体》など、代表作「デュシャンピアナ」シリーズを一堂に展示する。

《韓国の墓》1993年 久保田成子ヴィデオ・アート財団蔵
(新潟県立近代美術館での展示風景、2021年) 撮影:吉原悠博
《韓国の墓》1993年 久保田成子ヴィデオ・アート財団蔵
(新潟県立近代美術館での展示風景、2021年) 撮影:吉原悠博

また、日本初公開となるヴィデオ彫刻も。1991年の冬季オリンピックで銀メダルを獲得したフィギュアスケート選手・伊藤みどりをモデルにした《スケート選手》や、夫パイクの故郷の墓をモチーフにした《韓国の墓》などを目にすることができる。

ヴィデオ彫刻の拡張

《ナイアガラの滝》1985/2021年 久保田成子ヴィデオ・アート財団蔵
(新潟県立近代美術館での展示風景、2021年) 撮影:吉原悠博
《ナイアガラの滝》1985/2021年 久保田成子ヴィデオ・アート財団蔵
(新潟県立近代美術館での展示風景、2021年) 撮影:吉原悠博

1980年頃から久保田は、水やモーター、プロジェクションによる動きといった要素を作品に取り込むようになる。本展では、《河》や《ナイアガラの滝》といった作品を通して、ヴィデオ彫刻が次第に空間的・時間的に拡張してゆく様子も紹介する。

展覧会概要

企画展「Viva Video! 久保田成子展」
会期:2021年11月13日(土)〜2022年2月23日(水・祝)
会場:東京都現代美術館 企画展示室 3F
住所:東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)
休館日:月曜日(1月10日(月・祝)、2月21日(月)は開館)、年末年始(12月28日(火)〜1月1日(土・祝))、1月11日(火)
開館時間:10:00〜18:00(展示室入場は閉館30分前まで)
観覧料:一般 1,400円、大学生・専門学校生・65歳以上 1,000円、中高生 600円、小学生以下 無料(保護者の同伴が必要)
※本展チケットで「MOTコレクション」も観覧可
※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳の持参者と付添者(2名まで)は無料
※開催内容は変更となる場合あり(最新情報については美術館ホームページなどを確認のこと)

■同時開催
・コレクション展「MOTコレクション Journals 日々、記す vol.2
会期:2021年11月13日(土)〜2022年2月23日(水・祝)

■同時期開催
・企画展「クリスチャン・マークレー トランスレーティング[翻訳する]
・企画展「ユージーン・スタジオ 新しい海 EUGENE STUDIO After the rainbow
会期:2021年11月20日(土)〜2022年2月23日(水・祝)

■終了した会場
・新潟県立近代美術館
会期:2021年3月20日(土・祝)~6月6日(日)
住所:新潟県長岡市千秋3-278-14
・国立国際美術館
会期:2021年6月29日(火)〜9月23日(木・祝)
住所:大阪府大阪市北区中之島4-2-55

【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)

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