京都市中央区に新ホテル「カンデオホテルズ京都烏丸六角」が開業。
「カンデオホテルズ京都烏丸六角」は、京都市登録有形文化財である伝統的な町屋「旧伴家住宅」をホテルとしてリデザインしたもの。「旧伴家住宅」は、代々呉服屋を営んできた商人・伴家の住居で、居住棟と店舗棟が南北に繋がるように建てられた明治期の建物だ。
数ある町家の中でも当時の趣を残す貴重な建物となっており、主室と次の間から成る座敷は情緒ある数寄屋風に仕上げられている。また、主室には床・棚・平書院を構え、棚の天袋・地袋の奥には池大雅(いけのたいが)の墨絵を張るなど、意匠としても優れているのが特徴だ。「カンデオホテルズ京都烏丸六角」では、「旧伴家住宅」の魅力を最大限に活かすため、元々あった畳空間や中庭を残しながら新しい宿泊施設を完成させた。
ホテルは、レセプション棟、客室棟、大浴場棟の3つの棟で構成。宿泊客がまず最初に足を踏み入れるレセプション棟が、「旧伴家住宅」をリデザインしたものとなっており、応接間やバー・ラウンジなどには当時の趣を残す“畳空間”を踏襲している。
また応接間には、京都出身の文人画家・池大雅の墨絵が描かれた襖を、バーには、お祭りで掲げられる提灯のような吊り下げ照明を設置し、上品なムードを演出。当時からあった土間は通り土間にすることで、京都の路地を思わせる空間に仕上げた。
全106室からなる客室棟は、和風建築の特徴的な直線を活かしつつ、大理石の色やピンクブロンズのディテールといった洋風のデザインを取り入れることでモダンな佇まいに。壁などにはナチュラルなウォールナットを使用することで、高級感溢れる空間を創り出した。
大浴場棟には、風が吹き抜け、外気を感じることができる外湯を用意。男湯にはドライサウナと水風呂が、女湯にはミストサウナが完備されている。
また、ホテルは京都の中心地・烏丸御池駅から近い場所にあるため、宿泊体験を満喫しながら京文化に触れることが可能。京都が1年で最も賑わう祇園祭の際には、ホテル正面で山鉾(浄妙山)が組み立てられる。
なお、ホテルのデザインは、国内外でファッションブランドのショップやホテルなどの設計を手掛けている「ギャルド(GARDE)」が担当した。
【詳細】
「カンデオホテルズ京都烏丸六角」開業
開業日:2021年6月6日(日)
住所:京都府京都市中京区六角通烏丸西入骨屋通149
TEL:075-366-2377
宿泊料金:1室1名 8,800円~
敷地面積:828.99㎡
建築面積(建蔽):619.95㎡
容積対象 床面積(全フロア):3302.55㎡
高さ:31.00m、地上10階
※客室棟、大浴場棟のみ。
チェックイン:15:00~0:00
チェックアウト:11:00