「都立明治公園」が、新国立競技場と調和する公園施設として再整備される。開園日は2023年10月31日(火)。また2024年1月31日(水)以降順次、園内店舗がオープンする。
東京オリンピック・パラリンピックのメイン会場として使用された新国立競技場。日本を代表する建築家・隈研吾が建設手掛けたこの施設は、木材と鉄骨のハイブリッド構造の屋根を採用した自然と調和する建築で、京都・法隆寺の五重塔から着想を得た庇が特徴的だ。
そんな新国立競技場に隣接する「都立明治公園」は、新国立競技場だけでなく、周辺施設と調和する緑が連なる広場空間に。売店や飲食店なども設け、その土地がもつ発信力もいかしつつ、包括的な役割を果たす場所になることを目指す。
「都立明治公園」内には、約1,000㎡の芝生広場「希望の広場」をはじめ、渋谷川をモチーフにした水景が美しい「みち広場」、ニーズに合わせたユニークな遊具を可変的に設置する「インクルーシブ広場」といった3つの広場を整備する。
園内中心部に位置する「希望の広場」は、憩いの場としてはもちろん、国立競技場と同じ天然芝を使用することで、イベント開催にも対応。縁台ベンチにぐるりと囲まれた広場は、カフェ、レストランといった店舗が広場に面して建つことで、“境目”のないコミュニティ活動の中心エリアとなる。
やわらかな人工芝が広がる「インクルーシブ広場」には、従来の公園で見られる固定式の遊具ではなく、イベントやニーズに合わせて取り外しのできる可変式の遊具を、都内で初めて設置。立体的なモルタルで囲まれた空間は、怪我の要因となる高低差を少なくするとともに、子供たちを見守る大人たちの居心地にも配慮された作りとなっている。
さらに、敷地内には都民とともに育てていく“ハーフメイド”の樹林地「誇りの杜」を整備。約7,500㎡を有する樹林地内には、約60種・700本の常緑樹や落葉樹を植樹。生物多様性の確保のみならず、今後はデッキなどのアクティビティスペースを設置し、環境学習や地域活動の場として提供される予定だ。
賑わいを創出する店舗は、スターバックス(Starbucks)などのカフェやレストラン、アウトドアアクテビティショップ、リラクゼーション施設など6店舗を計5棟の建物で構成。老若男女問わず楽しめる、緑に囲まれた空間を創出する。
中でも注目は、カフェレストラン「ブルーシックスコーヒー(BLUE SIX COFFEE)」。世界各地から厳選された豆を自家焙煎したスペシャルティコーヒーをはじめ、ティラミスやタルトなどのスイーツ、サラダ、BLTサンドなどを提供する。また店内ではドリッパーやミルなどのコーヒーグッズの販売や、オリジナルのマグカップを販売する。