企画展「絶景を描く ─江戸時代の風景表現─」が、静岡県立美術館にて、2022年9月10日(土)から10月23日(日)まで開催される。

日本各地の絶景を描く

企画展「絶景を描く ─江戸時代の風景表現─」は、日本各地の絶景を描いた江戸時代の絵画を中心に展示する展覧会だ。古くから和歌に詠まれてきた名所を描いた作品や、関西の南画家による各地の名勝を理想化した表現、主に関東の画家が追究した迫真的表現などを紹介するとともに、作品の題材となった風景がたどった歴史にも光をあて、絶景の魅力をひもといてゆく。

本展では、江戸時代に各地の絶景を描いた珠玉の作品が集結。なかでも富士山を描いた作品は、富士山のある静岡に所在する同館が開館以来収集してきた名品を厳選し、江戸狩野派から関西画壇の諸派まで、さまざまな画家による作品を展示する。

富士山を題材とする作品のなかでも注目は、原在正《富士山図巻》と歌川広重《不二三十六景》。これらはいずれも、さまざまな場所から眺めた富士山を描いた大作だ。横幅を自由に設置できる画巻と、寸法が一定である中判錦絵、それぞれの画面の形状を活かした構図の工夫も楽しむことができる。

会場で展示される作品に描かれる風景は、東海道沿いの富士見の名所から、宮島のように日本三景にも選ばれる景勝地、そして伊豆諸島まで、その場所は全国各地に及ぶ。一部の作品では、描かれた風景についての現地での調査結果も交えつつ、画家が風景をどのように捉えたのかを探ってゆく。

展覧会概要

企画展「絶景を描く ─江戸時代の風景表現─」
会期：2022年9月10日(土)〜10月23日(日) 一部展示替え予定
会場：静岡県立美術館 本館第1〜第6展示室
住所：静岡県静岡市駿河区谷田53-2
開館時間：10:00～17:30(入室は17:00まで)
休館日：月曜日(9月19日(月・祝)、10月10日(月・祝)は開館)、9月20日(火)、10月11日(火)
観覧料：一般 800円(600円)、70歳以上 400円(300円)、大学生以下 無料
※( )内は前売および団体料金
※収蔵品展、ロダン館もあわせて観覧可
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付者と付添者1名は無料

【問い合わせ先】
静岡県立美術館
TEL：054-263-5755