ファン待望の「アンディ・ウォーホル展:永遠の15分」が2014年2月1日(土)、遂にスタート。東京・六本木の森美術館が10周年記念展として開催する本展は、アンディ・ウォーホル(Andy Warhol, 1928-1987年)の作品を初期から晩年のものまで包括的に紹介する、日本国内では最大規模となる回顧展だ。
『人体図』や『二つのマリリン』など日本初公開の作品も披露されるので、ウォーホル通も十分楽しめるし、「アンディ・ウォーホルってどんな人?」という人にとっての入門編としても解かりやすく、見ごたえのある構成になっている。
20世紀後半を代表するアーティストでポップアートの旗手、アンディ・ウォーホル。アメリカにおける消費社会と大衆文化の時代を背景に、商業デザイナー、画家、音楽プロデューサー、写真家、映画制作者、そして社交家と様々な顔を持ち、あらゆるメディアとジャンルを超えてマルチクリエーターとして活躍した。約400点の作品のみならず、約300点もの私物や当時の資料を交え、幼少期から晩年まで年代を追って紹介する。
黒地に白、もうひとつは黒字に赤といったコントラストが鮮烈なふたつの自画像で、本展はスタートする。ペンシルバニア州ピッツバーグ生まれの彼は、1949年にニューヨークでイラストレーターとして、キャリアのスタートを切った。展示の冒頭では、イラストレーターとして雑誌や新聞、広告の為に描かれたイラストの原画からは、彼の商業デザイナーとしての成功を読み取ることができる。その時期から、彼は反復やインクの転写などによる複製生産の技法を使っており、それは後の代表的なシルクスクリーン作品の原点となっている。