「 アンディ・ウォーホル・キョウト / ANDY WARHOL KYOTO」展が、京都市京セラ美術館 新館「東山キューブ」にて、2023年2月12日(日)まで開催される。
1960年代のニューヨークで、大衆文化と消費社会のイメージを主題や素材とする“ポップ・アート”の旗手として名を馳せた唯一無二のアーティスト、アンディ・ウォーホル。また、アーティストだけではなく、商業デザイナー、画家、音楽プロデューサー、写真家、映画制作者、そして社交家と様々な顔を持ち、あらゆるメディアとジャンルを超えてマルチクリエーターとして活躍した。
「アンディ・ウォーホル・キョウト / ANDY WARHOL KYOTO」は、京都における初の本格的なアンディ・ウォーホル回顧展。アメリカ・ピッツバーグにあるアンディ・ウォーホル美術館の所蔵品から、日本初公開作品など100点以上を含む約200点に加え、映像作品15点が一堂に会する。
ペンシルベニア州ピッツバーグで生まれ育ったアンディ・ウォーホル。1949年にカーネギー工科大学(現カーネギーメロン大学)の絵画デザイン学科を卒業すると同時にニューヨークに移住し、広告業界でファッションエディターたちと共に活躍するクリエイターたちの常連になった。
1章では、1950年代初頭から60年代にかけて、商業イラストレーターとして一躍評判となった当時の作品にフィーチャー。商業広告には珍しい金や銀の箔を使用した貴重な作品も展示する予定だ。
1956年、アンディ・ウォーホルは自分への「ご褒美」として世界一周の旅に乗り出し、京都、東京、香港、マニラ、ジャカルタ、バリ、シンガポール、バンコク、アンコールワット、カルカッタ、カトマンズ、ニューデリー、カイロ、ルクソール、ローマを訪問した。初めての海外旅行は、ウォーホルの人生における重要な転換期とみなされている。
2章では、京都滞在中のドローイングや写真といった作品と、地図やお土産などの資料を展示。最新の情報を交えながら、ウォーホルがインスピレーションを受けた日本の魅力や日本との関わりについて紹介していく。
1963年11月にスタジオをニューヨークの東47丁目231番地に移転し、すぐに美術界のトップの仲間入りを果たしたアンディ・ウォーホル。全米の美術館がポップ・アートをテーマにした展覧会を開催し、彼の作品は決まって紹介された。
そんな“ポップ・アーティスト”ウォーホルが誕生した当時の作品は、3章に集結。《花》や《キャンベル・スープI:トマト》など、当時の大量消費社会を反映したシルクスクリーンによる作品を展示する。
日常生活に作品の題材を求めていたアンディ・ウォーホルは、1960年代以降、自身を取り巻く独創的な人々を捉えた作品を数多く発表。また、これらの作品を通じてポップ・アーティストの代表的存在となり、フランク・ステラやロイ・リキテンスタイン、ドナルド・ジャッドなどといったアーティストとともにアメリカ美術界における確固たる地位を確立した。
4章では、マリリン・モンローを描いた《三つのマリリン》を“日本初公開”。エルヴィス・プレスリーやエリザベス・テイラーといった有名人を題材とする一大肖像画シリーズの1つを鑑賞できる貴重な展示となる。
ラストは、数々の名声と悪評によって謎に包まれるようになったアンディ・ウォーホルの“光と影”にフィーチャー。死と闇に焦点を当てながら、自殺、自動車事故、事故現場を写した雑誌や新聞の画像を使った「死と惨事」シリーズを取り上げるほか、「最後の晩餐」シリーズといった晩年の作品を通して、ウォーホルの複雑な一面を明らかにしていく。
【展覧会概要】
「アンディ・ウォーホル・キョウト / ANDY WARHOL KYOTO」
会期:2022年9月17日(土)~2023年2月12日(日)
※当初は2020年9月19日(土)〜2021年1月3日(日)の会期を予定していたが変更
会場:京都市京セラ美術館 新館「東山キューブ」
住所:京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124
開館時間: 10:00~18:00 (入場は閉館30分前まで)
※1月・2月の土日祝日は9:00より開館
休館日:月曜日(祝日の場合は開館)、12月28日(水)~1月2日(月・振替休日)
観覧料:土日祝一般 2,200円、平日一般 2,000円、大学・高校生 1,400円、中学・小学生 800円
※企画内容には変更が生じる場合あり