映画『ヒトラーのための虐殺会議』が、2023年1月20日(金)より公開される。
映画『ヒトラーのための虐殺会議』は、絶滅収容所へのユダヤ人強制送還の始まりとなった“ヴァンゼー会議”の全貌に迫る映画。実際にヴァンゼー会議に出席していたアドルフ・アイヒマンによって記録された会議の議事録に基づいて作られた作品だ。
ヴァンゼー会議は、1942年1月20日正午、ドイツ・ベルリンのヴァンゼー湖畔にある大邸宅にて、ナチス親衛隊と各事務次官が国家保安本部長官のラインハルト・ハイドリヒに招かれ、高官15名と秘書1名によって開催された。議題は「ユダヤ人問題の最終的解決」について。
「最終的解決」はヨーロッパにおける1,100万人ものユダヤ人を計画的に駆除する、つまり抹殺することを意味するコード名。移送、強制収容と労働、計画的殺害など様々な方策を誰一人として異論を唱えることなく議決された。ユダヤ人絶滅政策を決定した、史上最悪の会議にかかった時間は、たったの90分だった……。
劇中に映し出される会議では、書類を指でなぞって確認するまじめな者もいれば、発言者をじっと見つめる者も。まるでビジネス会議のような風景の中、国家元帥であるゲーリングの言葉を朗々と引用して会議の目的や力関係を明確にするラインハルト・ハイドリヒの、そこはかとない怖さに独特の緊張感が漂う。80年の時を経て明かされる、驚愕の真実に注目だ。
国家保安本部長官であった、ラインハルト・ハイドリヒを演じるのは、フィリップ・ホフマイヤー。その他、ヨハネス・アルマイヤー、マキシミリアン・ブリュックナーらが出演する。
監督は、ドイツ・ポツダム出身で、俳優エルヴィン・ゲショネックの息子である、マッティ・ゲショネックが務める。マッティ・ゲショネックは、日本での『ヒトラーのための虐殺会議』公開に向け、以下のようにコメントを寄せた。
「今この映画が日本で上映されることは非常に重要なことだと思います。ご存知の通り、1940年にドイツと日本、イタリアの間で日独伊三国同盟も結ばれています。この映画では、産業的な大量殺戮の経緯を冷静かつ客観的に描いています。これがジェノサイドの事実なのです!かつてあった現在であり、少し前に起きた出来事であり、それがかつての今日だったことを私たちは知るべきなのです!」
【詳細】
映画『ヒトラーのための虐殺会議』
原題:Die Wannseekonferenz
英題:THE CONFERENCE
公開日:2023年1月20日(金) 新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、恵比寿ガーデンシネマ ほか
監督:マッティ・ゲショネック
出演:フィリップ・ホフマイヤー、ヨハネス・アルマイヤー、マキシミリアン・ブリュックナー
配給:クロックワークス/G