17世紀にスイスにて創業。
ジャンリシャール(JeanRichard)はスイスの時計ブランド。
17世紀、スイスにてダニエルダニエル・ジャンリシャールがスイスのジュラ渓谷、ル・ロックルで創業。
ただし、今在る時計ブランドとしてのジャンリシャールはジラール ペルゴを運営するソーウインドグループが、1994年、ダニエルに敬意を表して復活させたもので、17世紀から時計メーカーとして続いているわけではない。
イタリアに拠点を置く、ソーウインドグループの技術力により、ジャンリシャールの品質も高く、伝統的な時計製作の技術を継承している。トゥールビヨンやミニッツリピーターなどの複雑時計も発表している。デザインはイタリアンテイストでドレッシー、モダン、クラシカルな要素をバランス良く取り入れており、若者層にも指示されている。
2004年には、自社製ムーブメント「JR1000」を発表。現在、ジャンリシャールはスイスに工房を構え一貫して生産をするマニュファクチュール。
人気のモデルは「ブレッセル1665」「パラマウント タイムスクエア」。
特に、2007年、「JR1000」をベースとして開発、発表された「パラマウント・タイムスクエア」は大きな話題を集めた。この腕時計は、タイムズスクエアにインスピレーションを受けたもので、赤、青、黒のアワーポインターを備えた、ユニークなデザイン。それだけではなく、三角のポインターが文字盤センターにある四角いレールの上を、回転しながら動いて時刻を表示する仕組みで、世界初の機構。
創業者のダニエル・ジャンリシャールに関してはさまざまな逸話が残されている。「スイス時計産業の父」とも呼ばれるダニエルは1665年に生まれたとされているが、正確な成年月日は不明。鍛冶屋からスタートし、イギリス製の懐中時計の修理を依頼されたことを機に、独力で時計製作に必要な工具をつくり、時計を完成させたと言われている。
ダニエルが時計産業の父と呼ばれるのは、分業体制を確立し生産を拡大し、ジュラ山脈の渓谷に時計産業を確立させたと言われているためで、これを起源として、この地域は現在でもスイスにおける多くの時計メーカーが集まっている。また、時計学校も設立し、多くの時計職人を育て上げたと呼ばれる。
ダニエル・ジャンリシャール製作の時計は、ほとんど残っておらず、わずかに現存されているものは、時計の歴史にとっても貴重なものとなっている。なおダニエルの時計メーカーは数代でクローズしてしまい、1994年に復活するまで、約200年間休眠状態だった。