近未来。人類は原因不明の突然変異によって、徐々に身体が動物と化していくパンデミックに見舞われていた。“新生物”はその凶暴性ゆえに施設で隔離されており、フランソワの妻ラナもそのひとりだった。しかしある日、移送中の事故によって、彼らは野に放たれる。フランソワは16歳の息子エミールとともにラナの行方を必死に探すが、次第にエミールの身体に変化が出始める…。人間と新生物の分断が激化するなかで、親子が下した最後の決断とは?
映画『動物界』は、人間が突然変異によって動物化する奇病の蔓延した近未来を描くアニマライズ・スリラー作品。人種差別、移民、ルッキズム、感染症など現代的なテーマを内包しつつ、SFやボディ・ホラー、社会風刺の要素を含んだスリルあふれる展開を繰り広げる。セザール賞では最多12部門のノミネートを達成し、フランスでは観客動員100万人越えのヒットを記録した。