音楽ドキュメンタリー映画『ルードボーイ トロージャン・レコーズの物語』が、2023年7月29日(土)よりシアター・イメージフォーラム他にて全国公開される。
映画『ルードボーイ トロージャン・レコーズの物語』は、レゲエの誕生に大きな影響を与えながら、わずか数年で表舞台から姿を消した伝説のレーベル「トロージャン・レコーズ」の栄光と転落を映し出すドキュメンタリー。ダンスフロアを熱く盛り上げ、差別・偏見と闘う人々を鼓舞し、現在もなおフォロワーを増やし続けていく“ルードボーイ”たちの軌跡を辿る。
1956年ジャマイカ、西キングストン地区。デューク・リードが開業した酒場トレジャー・アイルには“トロージャン”と名付けられた巨大なサウンド・システムが備わっており、夜な夜な人々が集うダンスフロアと化していた。やがてリードは地元のシンガーやバンドを集め、オリジナルのレコードを吹き込む。デリック・モーガンが唄う「Lover Boy」は大ヒットを記録。その後も多くのシンガーを輩出し、ジャマイカ発のリズム&ブルースは独特の進化を遂げ、スカやロックステディ、そしてレゲエが誕生した。
一方、ジャマイカ独立を機に多くのジャマイカ人が移住したイギリスに、アジア系ジャマイカ人の実業家リー・ゴプサルがいた。ジャマイカで誕生したレゲエに新たなビジネスのチャンスを見出し、1967年に立ち上げたのが、英国初のレゲエ専門の音楽レーベル「トロージャン・レコーズ」だ。
イギリスに渡った“トロージャン”は多くのジャマイカ人に愛されただけでなく、労働者階級の白人ユースカルチャーとも共鳴。1970年4月26日ウェンブリー・スタジアムで開催されたレゲエ・フェスティバルには一万人を超える若者でスタジアムは満席となり、レゲエは大きなムーブメントを巻き起こした。しかし、やがて「トロージャン・レコーズ」の事業は傾き始め、倒産の危機を迎えてしまう。
映画『ルードボーイ トロージャン・レコーズの物語』では、当時のアーカイヴ映像や再現ドラマに加え、トロージャン・レコーズに縁のある伝説的アーティストたちがストーリーの語り部として登場。レゲエミュージシャンでありダブの先駆者としても活躍したリー・スクラッチ・ペリーをはじめ、ザ・セレクターのポーリン・ブラック、ザ・ウェイラーズにも在籍していたマルシア・グリフィス、トゥーツ・ヒバート、ケン・ブース、ネヴィル・ステイプル、デイヴ・バーカー、ダンディ・リビングストン、ロイド・コクソン、デリック・モーガンといった面々が参加している。
監督は、ニコラス・ジャック・デイヴィス。イギリスのフォークロックバンド、マムフォード・アンド・サンズのライヴの模様を記録した『THE ROAD TO RED ROCKS』で2014 年グラミー賞の「最優秀音楽映画賞」にノミネートされた経歴を持つニコラス・ジャック・デイヴィスが、全世界の音楽シーンに大きな影響を与えた「トロージャン・レコーズ」の舞台裏を映し出す。
【詳細】
映画『ルードボーイ トロージャン・レコーズの物語』
公開日:2023年7月29日(土)~シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
監督:ニコラス・ジャック・デイヴィス
出演:リー・スクラッチ・ペリー、トゥーツ・ヒバート、ケン・ブース、ネヴィル・ステイプル、マルシア・グリフィス、デイヴ・バーカー、ダンディ・リビングストン、ロイド・コクソン、ポーリン・ブラック、デリック・モーガン
原題:Rudeboy: The Story of Trojan Records
配給:ダゲレオ出版