特別展「ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家」が、広島市現代美術館にて、2023年11月3日(金・祝)から2024年1月8日(月・祝)まで開催される。その後、東京オペラシティアートギャラリー、熊本市現代美術館などを巡回する。
特別展「ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家」は、スウェーデンのストックホルムを拠点に活動するガラス作家、山野アンダーソン陽子によるガラス作品、それらを多様な表現で描いた絵画、そして写真家・三部正博によるガラスの写真を紹介する展覧会だ。
ガラス作家の山野は、ガラス産業が栄えたスウェーデンで17世紀より用いられてきた、工場制手工業による手間と時間を要する技術にこだわり、制作を続けている。そのクリアーガラスは、宙吹きならではのわずかな歪みがもたらす繊細な表情が特徴。同じものを作ろうとも、作品は手作業ゆえに1つずつ異なっており、そうした個性に使い手との関係性が生まれてくるのだ。
本展の契機となったのが、「Glass Tableware in Still Life(静物画のなかのガラス食器)」というプロジェクトである。これは次のようなものだ──画家が山野に、自ら描いてみたいガラス食器について言葉で伝える。山野はこの言葉に応じてガラス作品を制作し、完成したガラス食器を画家が絵に描く。そして、写真家の三部正博が、画家たちのアトリエを訪れて写真を撮影し、これらをデザイナーの須山悠里が本にまとめるのである。
会場では、山野が手がけたクリアーガラスの食器、伊庭靖子や木村彩子といった画家の絵画、そして三部によるモノクロームの写真を、それぞれ作品ジャンルごとに紹介。作品と作品、作家と作家、そしてジャンルとジャンルの関係性を想像することへと誘う展示を展開する。
特別展「ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家」
会期:2023年11月3日(金・祝)〜2024年1月8日(月・祝)
会場:広島市現代美術館 展示室B-2・B-3
住所:広島県広島市南区比治山公園1-1
開館時間:10:00〜17:00(入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(1月8日(月・祝)は開館)、12月27日(水)〜1月1日(月・祝)
観覧料:一般 1,100円(850円)、大学生 800円(600円)、高校生・65歳以上 550円(400円)、 中学生以下 無料
※( )内は前売および30名以上の団体料金
※前売券は、9月15日(金)より、チケットぴあ(Pコード 686-660)、広島市現代美術館オンラインショップにて販売
※11月3日(金・祝)は全館無料
■参加作家
山野アンダーソン陽子、三部正博、石田淳一、伊庭靖子、小笠原美環、木村彩子、クサナギシンペイ、小林且典、田幡浩一、八重樫ゆい、アンナ・ビヤルゲル、アンナ・カムネー、イルヴァ・カールグレン、イェンス・フェンゲ、カール・ハムウド、CM・ルンドベリ、ニクラス・ホルムグレン、マリーア・ノルディン、レベッカ・トレンス ほか
■巡回情報
・東京会場
会期:2024年1月17日(水)〜3月24日(日)
会場:東京オペラシティアートギャラリー(東京都新宿区西新宿 3-20-2)
・熊本会場
会期:2024年7月13日(土)〜9月23日(月・祝)
会場:熊本市現代美術館(熊本県熊本市中央区上通町2-3)
ほか
【問い合わせ先】
広島市現代美術館
TEL:082-264-1121(代表)