『オオカミの家』を監督したクリストバル・レオンとホアキン・コシーニャの新作映画『ハイパーボリア人』が、2025年2月8日(土)より公開。短編映画『名前のノート』も同時上映される。
『ハイパーボリア人』は、2023年にヒットしたチリのストップモーション・アニメ映画『オオカミの家』を手掛けたレオン&コシーニャが監督。「ハイパーボリア人」とは、アメリカ人作家H・P・ラヴクラフトのホラー小説シリーズをもとにする「クトゥルフ神話」に登場する架空の民族だが、映画では、太古の昔に宇宙からやってきて、地球を支配していた“半神の巨人たち”とされている。
物語の主人公は、チリの女優で臨床心理学者でもあるアントーニア・ギーセン。アントは、自分の患者が悩まされている謎の幻聴を元に、友人の監督2人と映画を撮ることになるのだが、幻聴の言葉はかつてのチリの文化人や著名人が発した言葉であることに気づく。撮影を開始したアントは、いつしか謎の階層に迷い込み、チリの政治家ハイメ・グスマンから、国を揺るがすほどの脅威が記録された映画フィルムを探す指令を受けて……。
劇中では、実在した親ナチ文化人や政治家を描くなど、チリの現代史やナチス・ドイツをモチーフにする一方、主演俳優のアントーニア・ギーセンや、監督のレオン&コシーニャが実名で登場。現実と虚構、過去と現在の境界を曖昧にした演出に注目だ。
ちなみに、レオン&コシーニャは、『オオカミの家』の完成に5年もの歳月を費やした反動から、次作はスピーディーに実写映画を作ろうと本作を制作。しかし、実写だけでなく、影絵やアニメ、人形、16mmフィルム、ビデオなど、いつ何が飛び出すかわからない“闇鍋”のような映画になっているという。
女優で臨床心理学者でもあるアントーニア・ギーセンは、謎の幻聴に悩まされるゲーム好きの患者の訪問を受ける。彼の話を友人の映画監督レオン&コシーニャにすると、2人はその幻聴は実在したチリの外交官にして詩人、そしてヒトラーの信奉者でもあったミゲル・セラーノの言葉であることに気づき、これを元にアントの主演映画を撮ろうと提案する。
2人に言われるがまま、セラーノの人生を振り返る映画の撮影を始めるアントだったが、いつしか謎の階層に迷い込み、チリの政治家ハイメ・グスマンから、国を揺るがすほどの脅威が記録された映画フィルムを探す指令を受ける。カギとなる名前は”メタルヘッド”。探索を始めるアントだったが、やがて絶対の危機が彼女を待ち受ける……!
【作品詳細】
映画『ハイパーボリア人』
公開日:2025年2月8日(土)
監督:クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ
脚本:クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ、アレハンドラ・モファット
出演:アントーニア・ギーセン
原題:Los Hiperbóreos
短編映画『名前のノート』※同時上映
監督:クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ
脚本:アレハンドラ・モファット、クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ
原題:Cuaderno de Nombres