展覧会「篠原一男 空間に永遠を刻む——生誕百年 100の問い」が、東京・六本木のTOTOギャラリー・間にて、2025年4月17日(木)から6月22日(日)まで開催される。

篠原一男、建築空間と「永遠性」

篠原一男(しのはら かずお)は、初期の代表作「から傘の家」をはじめ、住宅建築を中心に手がけた建築家だ。展覧会「篠原一男 空間に永遠を刻む——生誕百年 100の問い」では、篠原の活動を、「永遠性」というテーマのもとで再考する。

1925年に生まれた篠原は、大学卒業後に大学で教鞭を執りつつ建築設計を行い、退職後には自身のアトリエを構えて活動を継続。また、「せんだいメディアテーク」を手がけた伊東豊雄など、「篠原スクール」と呼ばれる建築家を輩出するなど、現在の建築界で活躍する多くの建築家に影響を与えてきた。

篠原が注力したのが、小住宅の設計だ。1964年の東京オリンピックが閉幕し、1970年の大阪万博へと向かう1960年代半ば、日本の建築家の多くは都市空間に直結する建築に意識を向けていた。篠原はこうしたなか、1966年に「白の家」、「地の家」という2つの住宅を発表し、「空間の永遠性」を表明。こうした篠原の住宅は、日本の現代住宅のひとつの到達点として再評価されつつある。

本展では、前述の「白の家」や「地の家」、1974年の「谷川さんの住宅」、1985年の自宅兼アトリエ「ハウス イン ヨコハマ」など、篠原の建築にまつわる原図や模型、真筆のスケッチ、家具などを公開。また、未完の遺作「蓼科山地の初等幾何」のスケッチも公開予定だ。

展覧会概要

展覧会「篠原一男 空間に永遠を刻む——生誕百年 100の問い」
会期：2025年4月17日(木)～6月22日(日)
会場：TOTOギャラリー・間
住所：東京都港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル 3F
開館時間：11:00～18:00
休館日：月曜日、祝日(5月3日(土・祝)・4日(日・祝)は開館)、5月6日(火・振)
入場料：無料

【問い合わせ先】
TOTOギャラリー・間
TEL：03-3402-1010