展覧会「衣服が語る戦争」が、2015年6月10日(水)から8月31日(月)まで、文化学園服飾博物館で開催される。
左)ミリタリー風スーツ アメリカ 1940年代後半、右)和服地を使ったドレス 昭和10年代
2015年は、第二次世界大戦が終結して70年目。戦争という特殊な状況下において、人々の衣服には大きな変化が生じた。それは例えば、戦時下の衣服に施された戦意高揚やナショナリズムを意識した文様、国民の統率を図り、贅沢を制約するための標準服などだ。人々の生活になくてはならいものの一つである衣服からは、大衆が戦争に飲み込まれていくさまが見て取れる。
本展では、明治時代から昭和戦前期を中心とした戦時下の人々の着物や洋服、また同時期のヨーロッパで流行したミリタリー・テイストのスーツなどから、衣服が語る戦争の影響を、当時の雑誌などと合わせて読み取っていく。また、小特集として、具足や陣羽織など、江戸時代の武士の装いも紹介される予定だ。
国防問題や、それに付随する憲法改正などがしきりに取り沙汰される昨今。戦争の恐ろしさを如実に表す戦時下の衣服を通して、改めて平和の尊さを考えてみるのも良いかもしれない。
【開催概要】
「衣服が語る戦争」
開催期間:2015年6月10日(水)〜8月31日(月)
開館時間:10:00〜16:30
※6/19、7/3は19:00まで開館。入館は閉館の30分前まで。
入館料:一般500円、大高生300円、小中生200円
※20名以上の団体は100円引き、障がい者とその付添者1名は無料。
■ギャラリートーク
日程:6月27日(土)、8月22日(土)
時間:各回13:30〜