新海誠監督の長編大作アニメーション映画『君の名は。』が、2016年8月26日(金)より全国で公開された。
これまで『秒速5センチメートル』、『言の葉の庭』など、美しい色彩で描かれるすれ違う男女の物語を、精緻な風景描写と繊細な言葉によって紡ぎ出してきた気鋭の監督・新海誠。最新作『君の名は。』では、山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉(みつは)と、東京に暮らす男子高校生の瀧(たき)の出会うことのない二人の出逢い、少年と少女の奇跡の物語を描いていく。
声の出演として、三葉が夢の中で見た男の子・瀧役に演技派俳優、神木隆之介。そして、自らの運命に翻弄されていくヒロイン・三葉役を上白石萌音が務める。
音楽は、独特の歌詞と音楽性で高く評されるロックバンド「ラッドウィンプス(RADWIMPS)」が制作。曲を聞いてシーンを作るというリクエストのもと、ラッドウィンプスの野田洋次郎は、製作初期からデモ曲をやり取りし、プロット段階から作品に携わってきた。新曲「前前前世」(読み:ぜんぜんぜんせ)を含め、大切な場面で書き下ろしたボーカル曲が複数使われるそうだ。2016年8月24日(水)には、全22曲を収録した映画と同名のサウンドトラックが発売される。
なお、『君の名は。』のキャラクター原案を務めるのは『心が叫びたがってるんだ。』の田中将賀。また、作画監督は、『千と千尋の神隠し』など多くのスタジオジブリ作品を手掛けた安藤雅司を迎えるなど、日本最高峰のスタッフが集結した。
映画の記録的な大ヒットを受け、感謝の気持ちをこめて新海誠監督、キャラクターデザインの田中将賀、美術監督の丹治匠ら本作のスタッフが、新たに描き下ろしたビジュアルが14日に公開された。
日本で『君の名は。』が公開されると、2016年12月、興行興収は199億円超え、『ハウルの動く城』を抜いて邦画歴代2位にとなった。なお、1位は 308億円を記録した『千と千尋の神隠し』。なお、洋画を加えても歴代5位の興行収入で、4位の『ハリー・ポッターと賢者の石』(約203億円)も射程圏に入った。
海外での反響も大きかった。ロサンゼルス映画批評家協会賞ではアニメ賞を受賞。辛口で知られる批評サイト「ロッテントマト」でも97%の支持を集めた。もっとも大きな成功は中国だろう。北京日報によると、12月2日(金)に公開後、2日間で約26億円(1億6千万元)を記録。もちろん、ランキング1位で、約600万人が映画館に詰めかけたことになる。
世界三大ファンタスティック映画祭の一つ「第49回シッチェス・カタロニア国際映画祭」(スペイン)のアニメ作品部門では最優秀長編作品賞を受賞。また、「第18回プチョン(富川)国際アニメーション映画祭」(韓国)の長編コンペティション部門にて、優秀賞と観客賞をW受賞。台湾でも公開週末3日間の興行ランキングで1位を記録。香港、タイでも1位を記録した。
千年ぶりとなる彗星の来訪を一か月後に控えた日本。山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉は憂鬱な毎日を過ごしていた。町長である父の選挙運動に、家系の神社の古き風習。小さく狭い町で、周囲の目が余計に気になる年頃だけに、都会への憧れを強くするばかり。
「来世は東京のイケメン男子にしてくださーーーい!!!」
そんなある日、自分が男の子になる夢を見る。
見慣れない部屋、見知らぬ友人、目の前に広がるのは東京の街並み。戸惑いながらも、念願だった都会での生活を思いっきり満喫する三葉。
「不思議な夢……。」
一方、東京で暮らす男子高校生、瀧(たき)も、奇妙な夢を見た。行ったこともない山奥の町で、自分が女子高校生になっているのだ。
彼らが体験した夢の秘密とは?
出会うことのない二人の出逢い。少女と少年の奇跡の物語が、いま動き出す。
『君の名は。』
監督・脚本:新海誠
声の出演:神木隆之介 上白石萌音 長澤まさみ 市原悦子 ほか
キャラクターデザイン:田中将賀
作画監督:安藤雅司
製作:東宝 コミックス・ウェーブ・フィルム 他
制作プロダクション:コミックス・ウェーブ・フィルム
配給:東宝
公開日:2016年8月26日(金) 全国東宝系公開
(c)2016「君の名は。」製作委員会