資生堂(SHISEIDO)は、”五感を刺激する”新感覚のアートイベント「LINK OF LIFE 2017 まわれ右脳!展」を2017年10月26日(木)から11月10日(金)まで、東京・銀座の資生堂ギャラリーにて開催する。
メイクアップ(化粧品)を通して、時代ごとに“新しい美”を提案してきた資生堂は、2015年より「LINK OF LIFE」展を企画し、新しいチャレンジとして「アート展覧会を通して新たな美の可能性を探求する」ことに取り組んでいる。初回のテーマは「感触」。さわる、ふれるといった肌の感覚をテーマにイベントを開催。翌2016年には、美しく年を重ねることを意味する、資生堂発のフィロソフィー「サクセスフルエイジング」を「エイジングは未来だ」をキーワードに展覧会形式で発表し、未来における美しい生き方について考えた。
そして、2017年のテーマは「感性」。視覚、聴覚、触覚、嗅覚という人間の感性を刺激すれば、心身が活性化し肌を美しくするのではないか。アートが”第二のスキンケア”になり得るのではないか。そんなワクワクするようなテーマを掲げて、香りやムービーなどを用いた来場者参加型のアートイベントを行う。
会場には、触ったり、匂いを嗅いだり…と、参加型で楽しめる3つのコンテンツを設けた。資生堂の研究員、社員と、安室奈美恵のミュージックビデオやNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」のオープニング映像などを手掛けた古屋遙や、国内外で活躍する長谷川愛、科学と芸術の融合作品を作る清水陽子といった外部アーティストがコラボレーションして作品を制作。
資生堂のフレグランスやフレーバーの素材をベースにした作品では、まるで香水を作るかのように、草花の抽出液を使った香りのインスタレーションが展開される。バラやラベンダー、オレンジ、シナモンなど、8つの植物からエキスを抽出し、一つの瓶へと詰め込んでいく。キラキラと輝くガラス管の中をポツッポツッ…と一定のリズムで流れ落ちるカラフルな抽出液は、優雅で印象深い。
近くのテーブルには、これら8つの原材料を異なる配合、組み合わせで作り上げた6つの“香水瓶”が並んでいる。透明グラスを手に取り香りを吸い込むと、ふわっと体全体に香りが広がり五感が刺激される。ピリっと刺激的なもの、ほろ苦さを感じさせるスパイシーなもの、柑橘類を想起させる爽やかなもの。それぞれ異なる香りで、6人の女性像を表現した。
会場に大きく広がるスクリーン、ここに映し出されたのは、長谷川愛らの作品≪ヒューマン シャーク≫だ。「人はサメを誘惑することができるか?」というテーマを掲げて、資生堂研究員とともに2つの“フェロモン香水”を作成。
一つは、“人もいい香り”だと感じる真っ赤なフレグランス。乾いた大地に生い茂るハーブや野に咲くジャスミンをブレンドし、グレープフルーツでアクセントを効かせた。もう一つの海のように透き通った青色の香水は、海藻・アオサの抽出液などを交えた“海の生き物にとっての美味しい香り”だ。
映像では、女性がこれらのフレグランスを纏い、うじゃうじゃサメが群れる海へ飛び込む姿が映し出される。“フェロモン香水”が本当に効果があるのか。香りによって、人間は雄ザメを魅了する雌ザメへとなれるのか…。
触覚・聴覚にフォーカスした、古屋遙らの≪身体の境界線がとける部屋≫では、身体の中を電気が通り抜けるような新しい感覚を体験できる。