実写版映画『銀魂』の続編となる『銀魂2 掟は破るためにこそある』が、2018年8月17日(金)に全国で公開される。
週刊少年ジャンプで連載中の、空知英秋による人気漫画作品『銀魂』。2017年に主演・小栗旬で福田雄一監督により実写映画化されると、興行収入約38億円の大ヒットを記録した。菅田将暉、橋本環奈をはじめとする豪華なキャスト陣や、ギャグ・パロディを盛り込んだストーリー、迫力のあるアクションシーンなどで話題を呼んだ。
そして、前作の好評を受けて公開が決定した『銀魂2 掟は破るためにこそある』ではキャストも内容もさらにパワーアップ。主人公・坂田銀時を演じる小栗旬はどのような思いで続編の撮影に臨んだのか?また、銀時と行動を共にする万事屋のメンバー、志村新八役の菅田将暉、神楽役の橋本環奈はそれぞれどのような変化を経て『銀魂』ワールドに戻ってきたのか?
小栗旬、菅田将暉、橋本環奈に、爆笑の渦に包まれながらもストイック(?)に行われた続編の撮影を振り返りながら、『銀魂』に対する今の思いを聞いた。笑いの絶えないインタビューの様子を紹介する。
前作『銀魂』が大ヒットを収め、続編『銀魂2 掟は破るためにこそある』の公開が決定しました。前作のヒットの理由は何だと思いますか?
小栗:『銀魂』の漫画の世界観が元々持っているエネルギーあってのヒットだったんじゃないのかなっていう気がします。真面目にも、面白い方向にも振れる可能性を原作が持っている。真面目一辺倒で作らなければいけない原作ものとなると、製作にお金をかけられない日本の状況の中では、なかなか難しいものがありますからね。
でも、『銀魂』ならCGがたとえちょっとちゃちくても、それすら笑ってもらえる。ある意味日本で作るには最高の題材な気もします。映画というよりは、一種の“お祭りごと”に近いかな。あとは、原作の空知先生と、福田雄一さんの持つノリや流れが合致した、というのも大きいような気がします。
続編『銀魂2 掟は破るためにこそある』の手ごたえとしてはいかがでしょうか。
小栗:やっぱり“お祭り”感がありますよね。プロデューサーが「確実に“パート2”は映画というより、とてつもなくすごい出し物にはなったと思う」って言っていて、多分そういうことなんだと思います。
菅田:でも、改めてすごい人ばっかり出てますよね……(登場人物一覧を見ながら)。みんな本当にそっくりだし。
小栗:いやとんでもないよ!
菅田:真ん中に小栗さんがいて、福田さんの人望によってこれだけの人が集まっているということは本当にすごいと思う。
小栗:そうだね、集まってくれた人達も非常に適材適所というか。素晴らしいメンバーが続々来る中、僕らは僕らで万事屋として現場にいると、やっぱりわくわくしますしね。
菅田:ポスター1つとっても、面白いしかっこいい。こんなの他の現場だと成立しないけど、撮り方とムードで成立させていますよね。でも、新しいキャストの人が登場する前日は、福田さん「大丈夫かな、明日~」ってめちゃめちゃビビってるんですよ。その緊張感が、ただふざけてやっているだけじゃない良さになるんだな、と思います。
前作『銀魂』でもアクションシーンが注目されましたが、今回のアクションはいかがでしたか?
小栗:アクションシーンは結構面白くなっているところが多いと思います。実は、今回の劇場版には2つのアクションチームが混在していて。前回からやってくれている韓国のアクション監督に加えて、今回は日本のアクションチームにも入って頂きました。
たとえば、僕と万斉が戦う場面と、鴨太郎と土方、沖田、神楽の戦いは違うチームがアクションを付けているので、ちょっと毛色の違うアクションになっている。同じ人がアクションを付けるとどうしても、その人の得手不得手みたいなものが出てしまいますが、付ける人が違うと動きも全然変わってきますから。2つのチームのアクションを両方1つの映画に取り入れられたのも、福田監督だからこそできた試みかもしれません。
違うチームが作るからこそ見られる多彩なアクション。楽しみです。
小栗:でも、前作『銀魂』で韓国のアクションチームを呼んだことで、色んな現場に行くと「なんで日本のアクションを使ってくれないんだ」みたいなことを結構言われて。俺はたまたま、すごく面白かったから韓国のチームを福田さんに紹介したんですけどね。実際に、今回入ってくれた日本のチームにもやっぱり「俺らなめんなよ」っていう感じがあって、その思いが現場で切磋琢磨した部分も大きく作品に影響していると思います。
菅田:僕はアクションには関わっていませんが、現場は迫力がありましたね。これにCGがついたらって想像するだけで楽しかったですし、確実に前回より派手になっているな、という感じはありました。あと、みんなで真選組の服を着て、車に乗ってあーだこーだやってる時間は楽しかったです。
宇宙最強の戦闘種族「夜兎族」である神楽のアクションにも期待が高まります。
橋本:続編では、神楽の戦闘スタイルがだいぶ出来てきたと思います。前作の色々な神楽のアクションを踏まえて、続編では違うアクションも増えました。今回は電車の中でアクションをやったんですけど、凄く狭いんですよ。でも狭い分、カメラのモニターで見てみると迫力が増して見える。ガラスを破ったりイスを破壊したり、アクションが派手だったので出来上がりが楽しみだなあと思っています。
橋本さんといえば、前回鼻ほじが話題になっていましたが、今回話題になりそうなシーンはありますか?
橋本:話題になりそうなシーンですか……。
菅田:悲しいね、もう鼻ほじったくらいじゃ……。
橋本:話題にはならない!何をしたら話題になるんですかね (笑) 。
菅田:今一度考えてみて、橋本環奈だよ(笑)?でも色々やってるよね?!
橋本:まあでも普通にげ〇も吐いてます!ちゃんと。
小栗:今回はぱっつぁん(新八)も吐いてるしね。
前作『銀魂』を経ての続編。演じるにあたってご自身にどのような変化がありましたか?
小栗:僕は前作の撮影が、福田監督とはほぼ初めましてだったんですよ。以前に彼の脚本の作品には出ていましたが、監督としてお会いするのは初めて。だから、前作の時は探りながら撮影していましたし、どこかで「真ん中にいなきゃいけないからあんまり俺がはしゃぎすぎてもなあ」と思っていました。だけど、出来上がった『銀魂』を観たら、これは「俺もやっても良さそうだな?」と思って。で、今回は本当にはしゃがせていただいて(笑)。
菅田:今回の床屋さんの場面で、小栗さんのネジが落ちる音を確実に聞いたんだよね。「あれ、小栗さんなんか外れた…」って(笑)。
小栗:もうこれで良いとか悪いとか言われてもどっちでもいいやみたいな(笑)。ただとにかく楽しんではしゃいで帰ろう!というイメージでできたので、そういう意味では続編をやらせてもらえる醍醐味も感じられましたね。
菅田:エンターテインメントとしては理想ですよね。演者も楽しんでやっているし、見る人も楽しんでいる。
小栗:作品によっては仲間内だけで楽しんで、結果全然それが外に伝わらず、みたいなことになってしまう作品も時々はあると思うんですけど、ありがたいことに『銀魂』は出演している皆さんがうまくバランスをとってくれているんだと思います。