ヴィヴィアン・ウェストウッド マン(Vivian Westwood MAN)2013年春夏コレクションは、ピクニックをテーマに、マネの絵画である「草上の昼食」からインスパイアされたスタイル。ヴィヴィアンの母国である英国では、芝生の上でピクニックを楽しむという文化が古くから浸透している。英国のグラインドボーンでは、オペラ愛好家たちが演奏の合間に芝生でイブニングドレスのままピクニックをすることも。そんな文化を今季のコレクションに落とし込んでいる。
芝生、ワインの染み、昆虫のプリントなどはヴィヴィアンのお気に入りで、以前のコレクションにも使用されたモチーフ。そこにライトグリーンや鮮やかなブルーなど鮮やかな色づかいが加わり、ピクニックを楽しむ自由な雰囲気を演出している。テーラードスタイルも、ライトグレーや赤みのあるブラウンなど、自然に溶け込むようなカラーが中心。定番のチェック柄もナチュラルなトーンだ。
ジャケットスタイルはざっくりとした質感の素材を使ったカジュアルなものから、気品あふれるタキシードまで、シチュエーションに合わせて幅広いバリエーションで展開。カジュアルなローゲージのニットはゆったりとした着こなしでリラックスなムード。そしてハイゲージのニットはすっきりと知的な印象だ。温かな春の日を想わせる、芸術的なコレクションに仕上がった。